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ドイツの働き方


1,ワーキングタイムアカウント


 ワーキングタイムアカウントとは、所定外労働時間貯蓄制度のことを指します。つまり時間外労働をした際の時間分を貯蓄できる制度のことです。そして、その貯蓄が一日の最大法定労働時間(8時間/日)に達した時、自分の希望の日に休むことができるのです。

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 Aさんは週5日会社に勤務しています。Aさんは子供の誕生日が近づいており、その日は会社を休み子供と一緒に過ごしたいと考えています。そこで、ワーキングタイムウントを活用しようと考え、4日間2時間残業をしました。これで、子供の誕生日には会社を休むことができます。

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 また、ワーキングタイムアカウントをとっても有給休暇が減ることはないです。

2,日本とドイツのやりとりの差


 日本と、ドイツのやりとりには大きな差があります。どういうことかというと

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 日本人の場合は

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 どうでしょう。このように日本人は上司に無理なお願いをされて割と誠実に答えてしまいますよね。
 一方ドイツ人は、

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 社員が自分の意見を割と言いやすくなっています。
 ではなぜドイツは言いやすいのでしょうか。

理由その1,匿名通報制度


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 あなたもこんなこと思ったことはありませんか。このように人々の不安を解決できる制度を内部告発と言ったりします。しかし、このような告発・通報制度は大体は自分の名前を出さなければなりません。
 しかしドイツの多くの企業は匿名通報制度を導入しています。これにより上司からの直接的な憎しみ等を受ける心配がなくなるので告発しやすくなります。

理由その2,法律による労働時間の制限

 あなたはどれくらい仕事をしますか。私がよく聞くのは8時-17時という労働時間が8時間になるというスタイル(昼休憩に1時間分を考慮)です。
 しかし、

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という声もあります。
 実はドイツでは正社員は労働時間が1日10時間を超えてしまうと違法となってしまいます。という事は、毎日10時間働くことも可能です。つまり、ドイツの1カ月の平均労働時間は最大で10時間になる可能性もあるわけです。

 またなおかつ一か月の平均労働時間の上限は8時間となっています。これらは矛盾であり、この矛盾を解決することは絶対にできないと日本人は思います。
 しかしこれを解決する方法がドイツにはあるのです!それは先ほど紹介したワーキングタイムアカウント(労働時間貯蓄制度)です。これを効率的に使えばこれらの矛盾は解決できます。
 また無理に長時間労働を強要すると 上司のポケットマネーから最大約220万円の罰金が課せられます。

理由その3,充実した有給休暇

 社会人の皆さんはどれくらい有給休暇を取りますか?

就労条件総合調査

 日本の有給休暇消化率は2018年現在51.1%となっています。なお取得率はここ約30年間で50%を超えたことはたったの3回しかありません。

 では有給休暇というのはどのような制度なのでしょうか。

-参照:厚労省・労働基準監督署働き方改革関連法解説

 このように勤務年数によって有給休暇が取得できる日数は決まっています。

 また今春の働き方改革関連法施行により年5日、上司の義務として社員に対して有給を取らせなければならなくなりました。
 一方で非正規雇用者は、


-参照:厚労省・労働基準監督署働き方改革関連法解説


 上の図のように有休をとることができます。また、オレンジ色になっている部分は正社員と同様に年5日有休をとることができます。

 一方ドイツではなんと入社して6か月間働けば30日間の有給休暇を取得できるのです。
 またドイツの有給休暇の消化率は100%なのです!

 なぜ日本人はここまで有休を消費せず、ドイツ人はここまで消費するのでしょうか。ここからドイツの国民性についてみていきます。

各国の統計
ドイツの国民性