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求められる改革

 現在の働き方改革は本当に個々の事情に合わせた多様な働きかたが選択できるようになっているのでしょうか。「残業をしてまで働きたい」という方もいれば、「残業はできるだけ避けたい手段であり労働時間を減らしてほしい」という方もいます。しかし現状の働きかた改革は、過労死などの問題を中心に考えられているため、後者の労働時間削減寄りの内容です。
 このページからは厚労省の「働きかた改革の目指すもの」に沿った改革とは何なのかについて考えていきます。

 

1,政府の望み

 政府が働きかた改革を通して行いたいことは、国際社会からも注意喚起を受けている過労死の是正でしょう。日本の過労死の原因として最も割合の高いものはやはり労働時間です(下のグラフ参照)。そのため、長時間労働の是正を強化すれば過労死の人数が減ると考えるのは妥当です。
 しかし、グラフをよく見てください。(長時間労働による)仕事疲れが過労死の原因であるという回答数は、全体の約3割です。そこで、二番目に割合の高い「職場の人間関係」を見てみましょう。これの回答数は全体の約2割です。これら二つの回答数を合わせるとやっと全体の約半分になります

勤務問題を原因の一つとする自殺者数の推移

参照:厚労省PDF-過労死等の現状

 つまり、長時間労働の是正を行っただけでは過労死の数の減少はあまり見込めないという事です。

2,人間関係の是正

 では、国は長時間労働の是正以外に何をすればよいのでしょうか。それはもちろん職場の人間関係の改善の推進です。特徴的な社内制度を設けていた会社には、その社内制度の中に人間関係を重視したもの(例えば、Sansan-Know meなど)が多くありました。このような会社を見習って、国は人間関係の是正をも図っていくべきではないのでしょうか。

職種別に考える-まとめ
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