調査内容
インタビュー
私たちは観光業界の現状についてより深く知るために、2020年7月15日に阪急交通社の原左奈恵様に、7月22日に諏訪湖温泉旅館共同組合の堀元彰様にインタビューさせていただきました。
諏訪湖温泉旅館協同組合の堀元彰様へのインタビューはこちらへ
阪急交通社の原左奈恵様へのインタビュー
原左奈恵様(似顔絵)、添乗員の方の様子
いつから新型コロナウイルスの影響を感じ始めましたか?
2月のはじめからですが、大きく影響したのは3月です。
今現在(7月当時)の雇用の現状はどのようになっていますか?
正社員の雇用は守られていますが、給料はカットされました。派遣社員の方はいわゆる派遣切りとなりました。
コロナ禍で実施した取り組みは何かありますか?
一つ目は、オンライン英会話です。反響はありましたが、単価が安いので今まで稼いでいた額の10%にも届きませんでした。
二つ目は、国内で海外研修気分が味わえるような取り組みです。以前から少しやっていましたが本格的に導入しました。
三つ目は、シニア向けの長期的な英会話ツアーです。中高生は感染が高リスクなためシニア向けとなりました。
今後の対策について何か考えていることはありますか?
GOTOキャンペーンに期待しています。このキャンペーンで旅行者が増加し、補助金のおかげでいつもよりお金を出してくれると予想しています。
また、国内の日帰りバス旅行強化し、海外ツアーのお客様を国内ツアーに取り込もうとも考えています。
ツアーを計画する上でのアドバイスは何かありますか?
①SNSを活用(宣伝に便利)
②早めにやるなら国内ツアー
③長期を見越した企画にする
④その時のトレンドを意識
⑤マニアなものにしてリピーターを増やす案もあり
この5つが大事だと思います。
諏訪湖温泉旅行協同組合の堀元彰様へのインタビュー
堀元彰様(似顔絵)、旅館の中の様子
いつ頃から新型コロナウイルスの影響を感じ始めましたか?
3月頃です。1,2月はまだ海外のお客様も多かったのですが、3月頃に4割ほどの落ち込みが見られました。
今現在(7月当時)の旅館はどのような状況ですか?
経営が厳しい旅館が大半です。
経営が厳しい旅館は銀行にお金を借りなければなりません。お金を返さなければならないため、旅館をたたもうにもたためない状況になっています。旅館継続のための経営手腕が問われるため、旅館の金銭的体力にかかっていると感じています。
今現在はどのような取り組みをしていますか?
今は長野県周辺の人を対象としたキャンペーンを県が実施しています。しかし、長野県内の観光地で県民のお客さんの取り合いになるため、諏訪は諏訪湖で差別化(ウォータースポーツなど)する必要があると思っています。しかし、このキャンペーンはその場しのぎの対策ですので、根本的には未解決だと感じています。
具体的に困っていること、大変なことは何かありますか?
実は大きいホテルほど損害が大きくなっています。大きいホテルは団体客に頼っているため、団体が利用するバスへの三密対策が不可欠となっているからです。
私たちは三密対策が大変です。特に食事する場所や大浴場(サウナも)などは対策が必須です。対応として密にならないよう、人数を減らしていますが、そのためには予約をとる数を減らさなければならないため、売上減少するという負の流れが続いています。
例えば、宴会場での食事は時間差にするなどしています。しかし、従業員がますます必要になるため人件費がかさんでしまいます。
また、バスは密なので人数を分けるしかないため、こちらも人件費がかさんでしまいます。
団体客は97%減りました。(3%しか来なかった)
今後の展望、求めることについて何かありますか?
今後もこの状況はしばらく続くだろうと考えていますがGO TO キャンペーンについては好印象を持っています。しかしキャンペーンをやるなら助成金もセットでしてほしいです。
まとめ
観光業は地域の様々な産業(食料、運送、クリーニングなどなど)のもとに成り立っている
→観光業が打撃を受けると他の産業も困る
→地域全体で、行政が支援してほしい(公費を投入してほしい)