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~運動~



 身体は脂肪筋肉水分によって構成されています。加齢により筋肉が脂肪に置き換わりやすくなると、筋力や体力の低下がみられるようになります。すると、体力が低下すると出歩くことが億劫になり、人との交流に影響するようになります。
 そのため、フレイルにならないようにするためには、体力を一定以上に維持する必要があります。
体力を維持するために

 「動ない」状態が続くことで心身の機能が低下し、「動なく」なります。動かないことで、1週目には20%、2週目には40%、3週目には60%、と筋力が低下していくのです。
 加齢による体力の低下は適度な運動で回復することができます。日常の活動よりも少し強い負荷のかかる活動をして刺激を与えることが必要です。

 いきなり激しい本格的な運動をする必要はありません。座っている時間を減らしたり、たっぷり散歩をしたり、家事をしたり、少し頑張って筋トレをしたり。楽しく、日常的に継続して運動を行うことが大切です。
 筋力の低下を防ぐことで転倒や骨折で寝たきりになる可能性を下げることができます。

・散歩
 歩くことによって血液の循環がよくなり、自己免疫が活性化します。また、気分転換にもなります。さらに、筋肉や骨の形成を助けるビタミンDは日光を浴びることで作り出されます。そのため、屋外で日常的に30分~1時間程度の軽い散歩を日常的に行うと効果的です。

 屋外だけでなく、屋内でスクワット片足立ち足踏みラジオ体操などの運動をしても効果があります。 
 
 
「かわいいフリーイラスト集 いらすとや」の画像を使用し作成

 家庭でできる運動として多くの自治体がインターネット上で動画を公開しています。
 
維持する体力の目安

・歩数
 65歳~74歳…1日7000歩以上
 75歳以上……1日5000歩以上

・握力
 65歳~74歳…(男)28kg以上 (女)18kg以上
 75歳以上……(男)24kg以上 (女)15kg以上

・歩行速度
 65歳~74歳…(男)1.2㎧以上 (女)1.1㎧以上
 75歳以上……(男)1.0㎧以上 (女)0.9㎧以上
 
 
「かわいいフリーイラスト集 いらすとや」より
 
取り組み

 兵庫県西脇市で2020年9月から健幸都市推進室の企画で「健幸運動教室」が始まりました。
 筋肉量などの体組成を測り、その人に会った運動プログラムを作り、実行します。週1回の教室でスクワットや腕立て伏せなどの筋トレや有酸素運動を行い、活動量計を教室で貸し出して1日の歩数を記録していきます。月1回体力測定をして、次のプログラムを作成します。
 外に出るのが億劫になった高齢者にむけて、教室への参加を呼び掛けるビラ2万枚を自治体を通じて配ったり、地域の診療所においてかかりつけ医に参加を促してもらうようにしました。
 令和2(2020)年には、開始から6か月で1日の歩数が1300歩増加するなど、平均9歳の若返り効果が見られました。
 1部屋を10人程度にして参加者同士の距離をしっかりとり、運動中のマスクの着用、手指や器具をこまめに消毒をするなど、感染対策を徹底しています。
 
 コロナ禍の屋外で運動するときは、人が少ない時間や場所を選び、十分に周りの人と距離をとって運動してください。