私達にできること

豪雨災害は時に人の命を奪うことがあります。異常気象が進む中、増え続ける豪雨災害にどのように対処するか、ここでは私たちにできる対策を紹介します。

1. 豪雨に事前に備えよう!

ハザードマップのサンプル
画像提供:千代田区

1.1 ハザードマップと避難所マップで確認

自宅とその周辺の浸水や土砂災害などのリスクや近くの避難所を確認しよう

  • 複数の避難場所
  • 複数の避難経路
  • 浸水や土砂災害の危険性が高い場所 等

内水ハザードマップも確認しよう!

河川から遠い場合でも、河川の増水や排水能力を超える多量の雨が降り、排水が追いつかず、建物や土地が浸水してしまうことがあります。内水ハザードマップを確認することも大切です。

避難場所を確認しよう!

避難警報が出たときに素早く避難できるよう、近くの指定緊急避難場所を確認し、浸水や土砂災害の可能性がある場所を避けた安全な避難経路を確認しましょう。緊急時の避難場所や連絡方法などを家族で話し合って決めておくといいですね。

ハザードマップや内水ハザードマップの確認をしてみよう!

ハザードマップポータルサイト(外部サイトへ):国土交通省が運営しているサイトで身の回りでどんな災害が起こりうるのか、調べることができます。

避難場所を確認してみよう!

避難場所マップでは、自治体が指定した避難場所が掲載されており、近くの避難場所を調べることができます。興味を持った方はぜひ調べてみてください。

1.2浸水に備えよう

家の外の備え
窓や雨戸の補強
非常用品の確認
家の中の備え
側溝や排水口の掃除
生活用水の確保

浸水を防ごう!

側溝・排水口のごみや砂利を掃除して取り除くことで水の流れをよくし、浸水のリスクを低減することができます。
土嚢や水嚢で玄関などで出入口を防ぐことで浸水のリスク低減に繋がります。

家の外を安全にしよう!

大雨が降る前、風が強くなる前に、窓や雨戸はしっかりと鍵をかけ、必要に応じて補強しましょう。風で飛ばされそうなものは飛ばないように固定したり、浸水に備えて家の中へしまいましょう。

万一に備えよう!

断水に備えて、飲料水を確保するほか、浴槽に水を張るなどして、生活用水を確保しておきましょう。また、室内からの安全対策として飛散防止フィルムなどを窓ガラスに貼ったり、万一の飛来物の飛び込みに備えてカーテンやブラインドをおろしておくのもいいですよ。

非常用品を用意しよう!

3日程度の避難を想定して用意するとよいでしょう。防災グッズ

  • 飲料水・食料:乾パン、レトルト食品、缶詰、クラッカー、粉ミルク、哺乳瓶など
  • 医薬品:救急箱、常備薬、マスク、生理用品 等
  • 貴重品:現金、預金通帳、印鑑、健康保険証、身分証明書
  • 衣類:下着、タオル、寝袋、雨具、軍手、
  • 小物類:ラジオ、懐中電灯、缶切、ナイフ、電池、ロープ、マッチやライター、使い 捨てカイロ、筆記用具、水筒
  • その他:防災頭巾やヘルメット、地図 等

2. 自分の身や安全を守ろう

2.1早めの判断と行動を

冷静な判断と行動を心がけ、より素早い避難をしよう

避難レベル

避難のタイミングを知ろう!

前のページで説明したように、警戒レベル4が出たら迷わず避難しましょう。

こまめに気象情報を確認しよう!

大雨・豪雨の危険がある時は、テレビやラジオなどのメディアを通して気象情報をこまめに確認し、十分に注意しましょう。また、気象庁のホームページで、気象警報から、土砂災害・河川氾濫などの様々な防災情報が発 信されています。警報が出ていたら迷わず避難しましょう。

防災情報を確認しよう!

防災情報 - 気象庁:気象災害の危険が認められる場所を確認することができます。

防災情報や早期警報を共有しよう!

先ほど紹介した防災情報などを利用し、被害を未然に防いだり、自分だけでなく多くの人が安全に避難できるようにその情報を共有したりして一人でも多くの命を守りましょう。

警報・注意報‐気象庁:気象警報・注意報と早期注意情報の発表状況を一覧表で確認できます。

先ほど紹介した防災情報などを利用し、被害を未然に防いだり、自分だけでなく多くの人が安全に避難できるようにその情報を共有したりして一人でも多くの命を守りましょう。

2.2避難時の注意点

避難時の服装を確認しよう

避難時の服装
  • マスクをつける
  • 長ズボン、長袖を着る
  • 手袋・軍手をつける
  • 帽子・ヘルメットをかぶる

    風で飛んできたものや転倒に備え、頭を守るために帽子やヘルメットをかぶりましょう。

  • 両手を空ける

    すぐ行動できるよう、避難時に必要な ものはリュックに入れて両手を開けておきましょう。 また、傘 をさすよりカッパなどの身に着ける雨具が安全です。ライトも首からかけられる物などが移動の負担になりにくいです。

  • 傘は閉じて杖代わりに

    道路が冠水している場所を歩くときは、足元が見えにくいので段差やふたの相手マンホール 、用水路などで転倒しないよう、傘を杖のように使い、足元を確認しながら避難しましょう。

  • 履きなれたスニーカーをはく

    洪水や浸水の避難では長靴は危険です。長靴は水が入ってきて重たくなり、かえって歩きにくくなります。紐できつく縛れて、そこが厚めのスニーカーが最適です。

避難で家を離れる前に確認しよう

避難時の注意点

実際に避難するときは、できるだけ複数人で避難するようにしましょう。また、できるだけ河川や斜面を避け、高い道路を通りましょう。すでに冠水が始まっている場合は、できるだけ冠水している道を避けて避難するようにしましょう。焦らず、安全に気を付けて慎重に避難することが大切です。

避難所への避難が困難な場合

浸水が発生し、深さが50㎝以上となっている場合は、無理に避難しないようにしましょう。外にいる場合は、近くにあるコンクリート製などの頑丈な建物のできるだけ高い階に避難してください。近くに該当する建物がなく、自宅にいる場合も、近くに山や崖など、崩れる恐れのある斜面から離れた2階以上の部屋に避難しましょう。

近年、地球温暖化の進行により、異常気象現象が頻発し、その頻度が高まることが警告されています。これを他人事として捉えるのではなく、私たちは災害が起こりやすい世界に住んでいるということ、また、今までの防災では太刀打ちできないということを再認識する必要があります。国や自治体も被災地の復旧・復興を進めるとともに、そういった災害に備える必要があります。国や自治体だけでなく、私たちにもできることを考え、災害とともに生きていくことが大切です。そのためには、災害に備えた準備や、地域や学校で行われる防災訓練に参加するなど、一つ一つの積み重ねが大きな対策につながるのではないでしょうか。