豪雨災害のいま

皆さんは豪雨の定義を知っていますか?「雨が強ければ、豪雨じゃないの?」 「よく見聞きするけど、なんとなくで捉えてる…」ほとんどの方は、豪雨の定義を正確に知らないでしょう。 このページでは、豪雨とはどういうものなのか、現状も踏まえてわかりやすく説明していきます!

1.豪雨って何?大雨との違いは?

豪雨って何?

気象庁によると、豪雨とは著しい災害が発生した顕著な大雨現象のことです。

ですが、実は豪雨とみなされるのが何ミリ以上なのかは明確に定められていないんです! 気象庁は災害が起こる可能性がある雨を大雨、災害を引き起こした雨を豪雨と呼んでいます。

少し難しいですね…。 つまり、 台風や梅雨前線による大雨でも、気象庁が豪雨に認定するまでは「局地的大雨」と呼ばれ、災害が発生したと認定すると「豪雨」とされます。

2.豪雨の原因

ではこのように頻繁に豪雨が起こるようになった原因は一体何でしょうか? それは、地球温暖化による、海面温度の上昇が大きな原因だと考えられます。

気象庁によると、1971年から2010年までの40年間に地球全体で蓄積された熱エネルギーの9割以上海洋に吸収されていて、人間活動によって放出された二酸化炭素の約3割を海洋が吸収してしまっているそうです。

海水温が上昇し、空気中の水蒸気量が増え、暖かく湿った空気が流れ込むことで上昇気流が強くなって雲が成長を続けていき、狭い範囲に短時間で強い雨を降らせる、積乱雲が発達し、豪雨災害を発生させてしまいます。

さらに、日本近海は2021年までのおよそ100年間にわたる 海域平均海面水温(年平均)の上昇率が+1.19℃/100年と、世界全体の上昇率である+0.56℃/100年のおよそ2倍なっています。

このことから日本は海外と比べると、 より深刻で経験したことのないような豪雨災害が起こる可能性が高いと考えられます。

なので、もし大きな豪雨災害が起こってしまった際は、一人ひとりの避難行動が重要になるでしょう。

3.豪雨による被害

平成30年豪雨の画像
写真提供:国土交通省 中国地方整備局

豪雨は河川の氾濫や土砂災害、建物の浸水や道路の冠水を引き起こして、多方面に被害を 及ぼしてしまいます。 その被害は人が死に至るものや重症を負うもの、生態系の破壊など計り知ることが出来ません。

さらに、豪雨の影響は、経済ににまで及びます。 例えば平成30年7月豪雨は1兆1580億円の被害額となりました。 家屋の全半壊と浸水被害、農産物の被害が被害額の大半を占めています。

なぜこのようにたくさんの被害が起きてしまったのでしょうか?

それは、広い地域で被害が起きたことや 同時多発的に河川が氾濫したこと、内水氾濫、土石流等が発生したことが原因だと考えられています。

このような被害を減らすためにも私たちにできることは何か、この後のページで説明していきます。