問題解決
そろそろ宿題をやりたいけど、どうやって行えばいいか分からない…
まずデータを調査、分析する前に問題解決の考え方について教えよう。
問題解決の考え方
1.問題の発見、把握する
様々な現象をいろいろな視点で観察して問題を発見、把握をする。また、問題について全体像を捉えたり、問題を絞り込んで問題を明確に特定する。
2.問題解決を遂行する
明確になった問題に対して仮説を設定したり、問題について先行研究されていないかあらかじめ調査する。その後、観察や実験、調査などをしたり、ExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトウェアを使用した統計データの分析をする。調査後に結果について考察を行い、論理的に問題解決方法の見解を出す。
3.表現と伝達をする(他者との共有をする)
問題解決の過程や結果、考察を他者に分かりやすく共有する。このとき、PDFデータにしたりプレゼンテーションなどで表現することがある。その後、また新たに発見された問題についてフィードバックを行い、繰り返し調査をする。
なるほど、このように行えばいいんだね!
現在は先ほどの考えを活用したPDCAサイクルが主な手法の一つとなっているよ。
PDCAサイクル
問題解決を行って繰り返す際、PDCAサイクルが使用される。PDCAサイクルは4つのフェーズに分けられており、それぞれPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)に分割した考え方である。また、Actionまで行った後にフィードバックを行ってサイクルの最初に戻ってサイクルを繰り返す。
このサイクルはとても便利だね!他にもあるの?
データの分析や活用をするときはPPDACサイクルが使われていることもあるよ。
PPDACサイクル
データの分析、活用を行う際、PPDACサイクルが使用される。PPDACサイクルは5つのフェーズがあり、それぞれProblem(問題)、Plan(調査の計画)、Data(データ)、Analysis(分析)、Conclusion(結論)に分割した考え方である。これによって他者との進捗状況を確認しやすくなり、混乱を避けることができる。
どちらもサイクルをすることで問題解決をさらに質の高いものにしていますね!
でもデータの調査、分析をするときは注意点もあるんだ。
選択バイアスと情報バイアス
※バイアスというのは偏りのことを表す。
選択バイアス
選択バイアスというのは集団の中から抽出したときバイアスが起こることである。例えば、中学生の中から10人抽出し、平均身長の測定を行うとしよう。そのとき、その抽出した10人が全員中学1年生ならば、平均身長は中学2、3年生が含まれたときよりも低くなってしまう。このように、対象と対象外に性質の差が生まれてしまうことを選択バイアスという。
情報バイアス
情報バイアスとは実験や調査をするときに起こるバイアスである。これには、調査する人の先入観や調査される人の過剰な反応、過小な申告によって起こる場合が多い。
誤差
誤差には偶然に起こる誤差である偶然誤差と何か原因(人や環境)があるときに起こる系統誤差がある。誤差を完全に無くすことは必ずしもできないが、何回も実験、検証することによって少なくすることはできる。
個人情報やデータの信憑性
もしデータに個人情報がある場合、利用目的をあらかじめ公表するか、または利用目的を本人に知らせなければいけない。また、現代の社会ではインターネット上に膨大なデータがあるが必ずしも正しい情報があるとは限らないので収集を行う場合、信憑性を調べるほうがよい。
- ①問題解決をするときは考え方を把握する。
- ②PDCAサイクルやPPDACサイクルなどを使用して分析や活用する。
- ③問題解決をする際、バイアスや誤差、個人情報、信憑性などに気を付ける。