コンピュータのインフォグラフィックス

 

■回線速度の計測サービス

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speedtest.netにアクセス→
Speedtest.net

インターネット上には、自分の家の インターネットの回線速度を測定することができるウェブサイトがあります。こうしたサービスを行っているサイトはいくつかありますが、中でも、Speedtest.netというサイトでは、速度を計測する際に面白い仕掛けが現れます。
なんと、車の速度計のようなメーターで回線速度を視覚的に、しかもリアルタイムで表示してくれるのです。

このインフォグラフィックスの画期的なところは、車の速度計という見慣れたインフォグラフィックスをもとに作られているため、コンピュータやインタネットの技術に詳しくなくても、回線速度が速いのかどうかが、直感的に分かるところです。また、ネット回線速度を正確に計測することは時間のかかる作業なのですが、メーターが上昇していく様子を見ていると、そうした時間も短く感じられます。
ユーザーのイライラを軽減するという点でも、このインフォグラフィックスは非常に有効なのです。

ここがポイント!

共感性や面白い要素を与えることで、情報を受け取る相手の理解度や興味が増す。

 

■GUI (グラフィカル・ユーザー・インターフェース)

パソコンを動かすには、OS(オペレーティングシステム)が必要です。
90年代前半までは、キーボードから文字で命令文を入力して操作するMS-DOSというOSが主流でした。 一方、現在主流となっているGUI(Graphical User Interface)は、これまでのMS-DOSのコンピュータとはかけ離れたもので、グラフィックを使ってコンピュータを直感的に操作することができる新しい体系です。GUIでは、コンピュータの画面上に、「ウィンドウ」「メニュー」「ボタン」「アイコン」などといったインフォグラフィックスが表示され、マウスなどで操作することができます。そのため、パソコンが苦手な人でも、アイコンを押して、簡単に操作できるようになりました。ここから、コンピュータ上に一目でわかるようなアイコンが作られるようになりました。

Q: あなたにとってはGUIとMS-DOSのどちらが使いやすいですか?

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多くの人はGUIのほうが使いやすいと答えると思います。コンピュータの普及の背景には、GUIというインフォグラフィックスの強力な後押しがあったと考えられます。
MS-DOSのように、ファイルの操作をすべてキーボードで行うことにも利点はあります。 GUIに比べ、コンピュータのより根本的な機能にアクセスできるため、コンピュータに詳しい人の中にはMS-DOSのような操作画面を好む人もいます。 しかし、多機能である反面、オペレーティングシステムの中核となる重要なファイルを誤って削除してしまう可能性も高いため、パソコンに慣れていない人はGUIを使ったほうが安全であるということも事実です。

ここがポイント!

インフォグラフィックスによる専門知識の必要性が減ったことでコンピュータが普及した。

■アイコン

GUIを助ける縁の下の力持ち的存在が「アイコン」です。

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デスクトップにあるマークをダブルクリックすることでそのアプリが立ち上がってくるという動作は、GUIとあいまってパソコンの操作を劇的に簡単にしました。
このアイコンにはある特徴があります。 それは「メールアプリは便箋の形、音楽再生アプリは音符の形」という、その姿が立ち上がってくるアプリのおおよその機能を示しているというものです。 このことからアイコンは、インフォグラフィックス、そしてピクトグラムに近い特性を持っているということができます。
現在、このようなアプリの数は携帯音楽プレイヤー用のものだけでも10万個以上といわれています。その中の0.1パーセントを用いるとしても100個。このようなアプリの一個一個の名前と機能を覚えておくというのはなかなか大変なことです。
しかし、このアイコンというものはその絵によって自分がどのようなアプリなのかを使用者に伝えます。それによって私たちは自分の目的に合った適切なアプリを起動させることができ、快適にスマートフォンなどのデバイスを使いこなすことができるのです。