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ペッカム型擬態とは

擬態というのは本来、「被食者が自分の身を守るため」に 自然や生物に溶け込む、成りきるというものなのですが、「捕食者が被食者を捕らえる為に」擬態するケースもあります。それがこのペッカム型擬態です。景色や物体にまぎれることで、獲物に接近できるだけでなく、自身の天敵からも身を守ることが出来るのです。そのため本来の擬態が 「隠蔽擬態」と呼ばれるのに対し、ペッカム型擬態は「攻撃擬態」と呼ばれます。

具体例

代表例してハナカマキリを挙げてみましょう。普段私達が日常的に良く見かけるカマキリは、緑や茶色のものが多いです。これは一般的に草むらや落ち葉に擬態しているからと言われています。一方ハナカマキリは白や桃色の鮮やかな体色で、ラン科の花に体を似せています。 その体を利用して花の上で獲物を待ち伏せします。そして 花の蜜を吸いに来た蝶を捕まえるのです。基本的にはランの花に擬態するので、英名で「ランカマキリ」と呼ばれることもあります。
(カマキリ:上図、ハナカマキリ:下図)

〔その他の具体例〕

  • タイコウチ
  • タイコウチは水生生物です。足を交互に動かして 泳ぐ姿が太鼓を打つ姿によく似ているのでこの名前がつけられました。浅い水深の水田などで見かけられ、水底の泥をかぶって木の葉に擬態し小魚や昆虫を待ち伏せするのです。
    (タイコウチ:図)
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