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ストーリー:オレはブラックバス

2014年8月17日 琵琶湖での活動記録

僕達は、外来生物についての問題を取り上げていますが、その一方で僕は外来生物の中でも最も知名度が高いブラックバスを趣味で釣っています。一体どういう魚なのでしょうか。

 

今の日本の釣りの世界において、ブラックバスはもはや切っても切れないような存在です。ブラックバスは、オオクチバス属に属する魚をまとめて呼んだもので、実際にはブラックバスという魚は存在しません。ブラックバスは約8種類いるとされていますが、その中のオオクチバス、コクチバス、そしてフロリダバスの3種が日本で特定外来生物に定められました。人々はブラックバスをバスと呼んだり、バスを釣る人をバサーと呼ぶことがあります。
バスはもともと北米大陸の魚ですが、なぜ、今、日本で問題になっているのでしょうか。

そもそもの事の始まりは、1925年に赤星鉄馬という男がオオクチバスとコクチバスを食用目的で芦ノ湖に放流したことからでした。当時の政府は養殖が容易だという情報の下、放流の許可を出したのです。しかし、数十年後には数々の人為的放流があちこちで政府の許可なしに行われ、今では全国のあちこちで繁殖が続いています。ブラックバスは雑食で非常に生命力が強く、本来そこにいた在来種の生き物の数を激減させる危険性があるため、一部の地域では、一度バスを釣り上げたら再放流禁止といったルールが定められています。

その中でも、“外来魚回収ボックス”の存在はあまりにも身勝手な人間の考えが反映されていると思います。外来魚回収ボックスは、その名の通り、外来魚を回収するために琵琶湖の各場所に設置されている木箱のことですが、その中には無数のブラックバスを初め、同じ外来魚として嫌われているブルーギルの存在などが確認できましたが、これではあまりにも彼らが可哀想ではないかと思いました。釣りの相手として楽しんで、その後は捨てるというのは許されるべきではないと強く感じました。

理解してもらいたいのは、悪いのは彼らではないということ。彼らは生きるために餌を捕食しているだけなのです。悪い結果を招いているのは人間の判断が悪かったからだと思います。人間が勝手に連れてきて、何も悪いことをしようとしていないのに被害を受ける生き物たち。私たちはやはり、飼う前に、買う前に責任を持つべきだと思います。