まず旅館に着くと何人もの親切な従業員がお出迎えにでて挨拶をしてくれ、至れりつくせりの世話をしてもらえます。
さらに、チェックインすると即座に仲居が個室に挨拶を訪れお菓子とお茶をサービスしてもらえます。
旅館では滞在中すべてにおいて快適になるように心細やかに気配りをしてくれ、出かけるときは必ず数人の従業員が見送ってくれたりもします。
食事に関しては毎晩、毎晩部屋に運ばれて、厳選された郷土の食材や季節ごとの旬の食材が提供されます。
夜になるとお布団がきれいにひいてあったり、翌日には必ずシーツが取り替えられています。
一つエピソードをあげるとある夜布団が敷かれた後に枕元に折り紙の鶴がおかれていました。
しかも、女性の枕元には雌の鶴、男性には雄の鶴がおかれていたというエピソードがあります。このような小さな心遣いに日本独自のおもてなしがあります。
最後に旅館を去るときもタクシーに乗るまで、荷物を運ぶ手助けをして、タクシーが見えなくなるまで頭を下げて見送っています。
富山県にある加賀屋という有名な旅館を例に挙げてみたいと思います。加賀屋の考えているおもてなしの大前提は「宿泊客が求めていることを、求められる前に提供すること」というものです。 そのために加賀屋は「宿泊客が求めていること」をいかに早く察知するかを考え、そのためには少しでも長く宿泊客のそばにいる時間を作ることが必要であるとし、予約時に宿泊の目的を知ることや、過去の宿泊記録からそれを推定することも行なっています。 このような細かいことをしっかりとやることによってお客さまからの信頼も厚くなるのです。
これが旅館のおもてなしです。
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