メンデルの法則の例外
細胞や生物を死に致らしめる遺伝子で、これを受け継ぐと、胎内か幼児のうちに死んでしまいます。致死因子ともいいます。ハツカネズミやショウジョウバエがこの遺伝子を持っているものとして知られています。
ハツカネズミを例にあげ、考えてみましょう。ハツカネズミには、毛の色を黄色にさせる遺伝子Yと灰色にさせる遺伝子yがあります。この遺伝子Yというのが致死遺伝子です。だから、ハツカネズミは遺伝子Yが2つそろってしまうと死んでしまいます。よって、この場合黄色のハツカネズミは全て、黄色遺伝子と灰色遺伝子をあわせもったYyの遺伝子型となります。また、死:黄:灰=1:2:1の割合で現れます。
他の遺伝子の働きを抑える遺伝子を抑制遺伝子といいます。阻害遺伝子、サプレッサー遺伝子ともいいます。
カイコガまゆの場合を考えてみます。カイコガまゆには、まゆの色を黄色にする遺伝子Yがあります。遺伝子Yは優性のため、これを持っていると黄色になるのが普通です。しかし、抑制遺伝子Iが入った時には、優性遺伝子Yの働きを抑えてしまい黄色ではなく白色のまゆとなります。そして、白まゆ:黄まゆ=13:3の割合で現れます。
優性と劣性の関係が完全ではないことをいいます。対立形質同士をかけあわせたとき、形質が中間のものができるという現象がおきます。マルバアサガオやオシロイバナが有名です。
マルバアサガオを例に説明します。この花には、色を赤にする遺伝子Rと白にする遺伝子rがあります。赤色と白色のものを交雑させると子供は赤色、白色、そして中間の色である桃色になります。ここで生じた桃色の花は、赤色にする遺伝子Rと白色にする遺伝子rを持ちます。こうなるのは、マルバアサガオが不完全優性だからです。
2種類以上の対立遺伝子が互いに補いあい、1つの形質を現す遺伝子を補足遺伝子といいます。スイートピーの花などが例としてよく見られます。
では、スイートピーの花の色で考えてみます。この花には色素のもとになる色素原をつくる遺伝子Cと色素原を色素に変える遺伝子Pという2種類の優性遺伝子があります。遺伝子CとPは補足遺伝子であるから、その2つがそろってはじめて紫色になります。
ある遺伝子がいることを条件に形質を現す遺伝子のことです。広義では補足遺伝子も含めます。
先ほどの致死遺伝子とは異なる系統のハツカネズミの色の違いを用いて説明します。この系統のハツカネズミには、灰色と黒色と白色の種類のものがあります。そして、色が黒になる場合、遺伝子Cが単独で存在します。灰色になるのは、条件遺伝子Gが遺伝子Cとともにあり、条件が整っているものです。白色は、遺伝子Cが無く発色することは不可能なものです。また、灰色:黒色:白色=9:3:4の割合で現れます。
同じ形質を発現させる2対以上の対立遺伝子です。ナズナの果実の形やオオバコのふの入る葉の遺伝として知られている。
ナズナの果実の形の遺伝で解説します。ナズナの果実の形を決定するT1とT2という2つの遺伝子があります。この2つの遺伝子は果実をうちわ型にするという同じ作用があり、同義遺伝子です。よって、T1とT2が共存しても果実はうちわ型になります。
複数の対立遺伝子の働きを抑える遺伝子です。
カボチャを例にあげ、考えます。カボチャには、果実を黄色にする優性遺伝子Yと緑色にする劣性遺伝子yがあります。しかし、被覆遺伝子Wを持っていると優性遺伝子Yと劣性遺伝子y両方の作用が抑えられ、白色の果皮のカボチャが現れます。ちなみに、白色:黄色:緑色=12:3:1の割合で現れます。
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