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耳の仕組み  -Ear mechanism-●○ここでは、私たちの耳の仕組みについて説明します!皆さんの体に、生まれた時から付いている“耳”。耳は聴覚と平衡感覚を司る器官です。ここでは、どのような仕組みで音を聞いているのかを見てみましょう。 まずは、下の図を見てください。 これは、耳から聞いた時から脳へ音を伝える仕組みを簡略化したものです。(※詳しく見たい方はこちら→外部リンクへ) 外耳 ・集音器の役割を果たす耳介と外耳孔(両方とも軟骨でできています)、伝音器となる2.5〜3pの長さの外耳道からなっていて、音を集めて中耳に伝えます。 〇豆知識: 外耳道内の皮膚には、アポクリン腺(外耳腺)があります。 〔1〕耳介… 凹凸があり、様々な方向からくる音をアンテナのように集める役割を果たします。中には軟骨があります。 〔2〕外耳孔…耳の穴になっていて、入口付近にはほこりを防ぐための毛が生えています。 〔3〕外耳道…耳介から鼓膜までの約2.5〜3cmのトンネルです。 中耳 ・外耳道から入ってきた音波を骨振動に変えて内耳に伝える役割を持ち、鼓膜、鼓室、耳管からなっています。 ・鼓室内には、耳小骨というとても小さな3つの骨があり、【1】つち骨は鼓膜に付着し、【2】きぬた骨【3】あぶみ骨が前庭をふさいで内耳につながっています。 〔1〕鼓膜…外耳道の奥にある厚さ0.1mmの膜。つち骨につながっています。 〔2〕鼓室…鼓膜の内側で、耳小骨のある空間。 〔3〕耳小骨…つち骨、きぬた骨、あぶみ骨の小さな3つの骨のこと。 内耳 ・側頭骨錐体内にある平衡感覚器の主要部分で、骨迷路と膜迷路からなっています。 →骨迷路:中央部に前庭、前方に蝸牛、後方に骨半規管からなっています。 →膜迷路:前庭中の球形嚢と卵形嚢、骨半規管中の膜半規管、蝸牛中の蝸牛管からなっています。 〇豆知識: 前庭と骨半規管内には平衡感覚器官があり、蝸牛管には聴覚器であるコルチ器があります。 〔1〕蝸牛…2回転半の渦巻き管で、リンパ液で満たされていて、蝸牛管という1本の管が通っています。音を信号に変えます。 〔2〕前庭…頭の位置や重力、直接加速度を感じるところ。 〔3〕半規管…体の回転感覚をつかさどっています。(外半・後半・前半規管の3つがある。) 〔4〕前庭神経…半規管や前庭でとらえた感覚を脳に伝えます。 〔5〕蝸牛神経…蝸牛でとらえた信号を脳に伝えます。 耳の仕組みをイラスト化 耳介によって集められた音波は、鼓膜を振動させて耳小骨によって音の強さを調節された後、内耳にある蝸牛に送られます。 図の説明に置き換えると、空気の振動が耳小骨の動きに形を変えて固体の振動になって、蝸牛の中を満たすリンパ液の振動へと変えられます。その振動は蝸牛のコルチ器で電気信号に変えられて、蝸牛神経を通って脳へ伝わります。 アポクリン腺→ 別名『大汗腺』。2種類(もう1つはエクリン腺)ある人の汗腺のうちの一つ。体の特定の部分にだけ存在して、体臭の原因となる汗を出します。細胞の一部が切れ落ちてその破片が汗の中に混じるという特殊な分泌をしています。ここでは一例として耳垢の形成をしているものと紹介します。コルチ器→ 蝸牛管の中に存在する器官です。リンパ液の振動を有毛細胞が感知し、さらに聴細胞を興奮させて音の刺激を伝えます。この器官で音の振動を電気信号に変え、蝸牛神経から大脳の側頭葉にある聴覚野へ送られます。 リンパ液→ リンパとも言います。これは、組織液と同時に血液中の血しょうでできています。血液の役割とは逆に、体に不必要となった老廃物やウイルスを回収して体の外に出す働きをしています。また、筋肉の動きによってリンパ管を流れて肝臓や腎臓などでろ過されます。 |