原因1:棚を埋めるため
スーパーやコンビニエンスストアなどの商品を扱う店では、賞味期限切れも売れ残った商品が大量に廃棄・返品されているんだよ。
でも、小売店のなかでも君たちがよく食べ物を買う、「スーパー」と「コンビニエンスストア」でも買い手が求めている条件が違うから、抱えているフードロスの問題もそれぞれちがうよ。
コンビニエンスストア
皆さんも、コンビニはお昼時のピークの直後を除いたら24時間商品が戸棚にそろっているイメージがありませんか?
そのイメージや概念がコンビニの食品ロスの原因を掻き立てているのかもしれません。
日本のコンビニでは、1店舗につき実に1~2万円分の食品が毎日廃棄されています。
でも、置いてある商品は一定時間で補充されるんだし、納品前に在庫を少しでも減らせば、廃棄されてしまう商品も減るんじゃない?
本当だったらそうなんだけど...。
「お店にはいつ誰がが買いに来るかわからない分、売り上げを最大限にするには、棚にある商品の量を一定にキープさせなくてはいけない!」というコンビニ側の考えもあるんだ。
一定時間で補充できるし、納品前に在庫を少しでもなくせば、廃棄されてしまうものも減るのでは?
いつ、誰が何を買いに来るかわからない。
売り上げを最大限にするには棚にある商品の量を一定にキープさせなければならない!
このように、コンビニは「補充率」や「回転率」が早いというコンセプトを持っていると考えられます。
○ 1日3回納品が行われる ⇒ 朝・昼・晩である
○ 販売期間は管理されている
○ ゴミ回収業者と契約している ⇒ 廃棄を前提としている...?
さらに・・・
コンビニの売り上げ経費を細かく分けると、「人件費」とその他の「必要経費」となっています。
そして、残りは「利益」となるはずですが、その中に「廃棄ロス」の経費がすでに予想されて組み込まれているといわれています。
このことから、経営側はコンビニがコンビニの役割を果たすには、廃棄ロスは仕方ないと考えているのかと思わせられます。
スーパーマーケット
初めに、スーパーマーケットなどの小売業界は政府と連携して商品廃棄を減らす姿勢を見せています。
しかし、食品廃棄がなかなか減らないのが現状で、コンビニとは違うスーパーならではの原因があるのです。
お惣菜の管理
コンビニが弁当類などが多いのに比べ、スーパーは野菜やお惣菜などが売られています。
このなかで「期限」に一番気を遣うのは、もちろん「お惣菜」。
ほとんどの商品の期限が1日であるため、その日に在庫が売れ残った時、保存して次の日にまた売りに出すのは難しくなります。
また、コンビニのように保存をきかせる加工がされているわけでもなく、スーパーの調理場でその日に作ったものをその日に売っているため、やはり保存は難しいです。
野菜や魚・肉 その他の商品
賞味期限が記載されている商品は、賞味期限が近いものから順に並べられています。
しかし買い手は、後ろに賞味期限が長いものを見つけると、その賞味期限が長い商品を手に取る人が多いのです。
これは、スーパーでの食品廃棄を増やす原因になっていますが、買い手が賞味期限切れのものを家で捨ててしまう可能性を減らすとも考えられます。
私たちの「便利」のうらにはたくさんの「犠牲」となる食品があったってことか...。
そうだね...。
でも、いくら便利だからといっても、このまま放っておくわけにはいかないよね。