7月5日 開会式
朝食は一つ目の山場でした。インドでの初の食事、ということで全員がビビっていたのです。出発前に、水道水を飲んではいけない(歯磨きもミネラルウォ―タ―で)や、2年前の生物オリンピックで屋台のアイスを食べた子が車椅子で帰国した、などと脅迫され過ぎて、特に胃腸の弱い大人である私は緊張と相まってほとんど食べられませんでした。レトルト食品は大量に持ち込んでいましたが、それもあまり食べる気が起きず、インドにいる間は摂取カロリーが
一日500KCalを切っていました。それで後に体調を崩します。
朝食の後、選手登録を済ませて色々なグッズを貰いました。貰った折り畳み傘は凶器のようにシャキンッとしていたので一度も使いませんでしたが。その後、外部と一切の連絡を絶つため(問題漏洩への警戒)、電子機器は自己申告ではありましたが全て回収されました。Kさんは、カメラにセルフタイマー用のWifi機能が備わっていたので、(絶対にその必要はなかったのですが)大事をとって回収して貰っていました。リスクをとらないところは、さすが灘高生ですね。
開会式ではインドの伝統的なダンスが披露されましたが、私とKさんを除いて皆さん夢の中…。長時間の移動で疲れていたので仕方ないです笑。また、私は羽田空港で買った
ピカチュウのぬいぐるみを持って、可愛いキャラを演じました。 やはり、中3でオーストラリア研修旅行に2週間(大失敗)、中4でアメリカ留学(成功)、を経ていると、
海外の人との交流は上手くなりますね。自慢です。このピカチュウのおかげで、他国の選手と
話す機会が増え、私は内心ニヤニヤしていました。マカオの女の子が大きいリラックマを持っていたのには負けましたけど。
インド
7月6日エクスカーション
(プラネタリウム、博物館)
インドには大変申し訳ないのですが、あまり面白くなかったです。プラネタリウムも日本の方が綺麗だったので、日本代表は全員就寝してしまい、後ろのオランダ代表に起こされてしまいました。日本の恥をさらししてしまい申し訳ありません。また、何の意図もなく、本当に偶然、最初に仲良くなったのはイタリアとドイツ代表でした。たまたまとはいえ、何か複雑な気持ちになりました。
7月7日 実験試験
今年の実験は光の回析と干渉が主でした。詳しくは割愛しますが、色々あって私は壊滅し、試験後には顔面蒼白になりました。20.0満点(実質200点)なのですが、5点ぐらいしか取れていないと思い、本当に死にたくなりました。実際には9点くらいあったので安心しましたけれど(これでも相当低いですが)。テスト中、もの凄いスコールで外がうるさかったり、試験会場にハエがけっこう飛んでいたりなど、インドならではの妨害に合いましたね。
インド
7月8日エクスカーション
(研修施設、ムンバイ街歩き)
再び申し訳ないのですが、研修施設は面白くなかったです。簡単な実験しか見せてもらえず、暑さで辛かったのもあってあまり楽しめませんでした。一方、街歩きの方は、これまたしんどかったですがとても良い経験になりました。スラムは治安が悪すぎて行けないので、一応普通の街なのですが、バスを降りるなり商人が太鼓(小鼓)を買うように迫ってきました。
太鼓ということで、インド人のオリンピックスタッフが音の実験でもやるのか、と勘違いしてうっかり一緒に叩いてしまったのが失敗でしたね。Kさんが間に入ってくれて助かりましたが、カモだと思われたようで大変でした。観光気分で歩くのは現地の人の目が辛かったですし、屋台でハエが群がっている食べ物(線香を焚いて匂いはごまかしていました)を売っていることには驚きました。理論試験の前日だったのはマイナス点でしたが、いわゆるインドを体験できたのは全体を通してこの時だけです。
インド
7月9日 理論試験
前述のように、ほぼ絶食状態だったので、ここでついに胃腸がおかしくなって、睡眠不足+腹痛+実験壊滅による緊張、という地獄の試験でした。それでも実験試験よりはできたので、とりあえず安心しました。内容は、太陽からの熱放射や、原子力発電の中身、などについてでした。
7月10日 エクスカーション
(Imagica! 遊園地)
IPhO全体を通しても楽しかったです。ヨーロッパや中国の支援のもと、インドで本格的に建設されたテーマパークということで、普通に高クオリティーでした。代表メンバーで勉強したりトランプしたりはありましたが、一緒に遊びに行くことは無かったので、とても良い思い出になりました。
また、インドならではの点として、アトラクションの揺れが、日本では苦情が来そうなほど激しかったことや、`Wrath of Gods"というアトラクションで、無予告に、鞄所持状態でありえないレベルで濡らされたことが挙げられます。まさに滝のような水がリュックに…。また、コーヒーカップで調子に乗ってグルグル回し過ぎたら、みんな体調が悪かったので死にそうになりました。そんな懐かしい思い出です。
インド