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ピーターさんへのインタビュー Page. 3 〜 |
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岩間 -
偏見かもしれませんが、アイルランド人がお酒が好きでジョークばかり飛ばしているというのは本当なのですか?
ギルソンさん - いや、いや、いや。
ピーターさん - うん、本当だよ。文化の一部なのだと思うね。パーティを開いたり、お酒を振る舞ったり。ユーモアなんかでも、お酒に関係するものはたくさんある。誰かがなくなったとするだろう。西洋の国では、日本でいう通夜のようなものが開かれるんだ。ところが、アイルランドの人々は亡くなった人の家に集まり、そこでお酒を飲んでパーティを開くんだ。人が亡くなったときでさえ、楽しい場所にしていまうんだよ。
岩間 -
ちょっと驚きですが、良いことですね。
ピーターさん - 全員がやるってわけじゃないけど、ジョークみたいなものなんだ。あぁ、そうかあいつ亡くなったのか、じゃあパーティでも開こうよ、ってね。
岩間 -
アイルランドの人々は、ただ単に死を悲しむだけではなくて…
ピーターさん - そう、祝うんだよ。悲しい時だからこそ、楽しい時間を持つんだね。ただ、アイルランド人にだって感傷的な面もあるよ。バーに集まって、悲しい歌をみんなで聴く。お酒を飲んで、酔っ払って、感傷的な気分に浸るんだ。全員で、悲しみを共有する。これもアイルランド音楽の側面だよ。
岩間 -
大変参考になりました。
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- 解説 -
「日本人はおとなしくてあいまいだ」「アメリカ人はものをストレートに言う」のように国によって異なるイメージがあるものだ。ヨーロッパの中では、アイルランド人は「お酒を飲み、パーティを開いてジョークばかり言う」というイメージがある。もちろん、個人によってイメージに当てはまる人もいれば、全く異なる人もいる。日本人だって、意見をはっきり言う人は存在するし、アメリカ人にだって内気で自分の意見を外に出さないひとはたくさんいるはずだ。ただし、アイルランドの人々がお酒が好きというのは当たっている。一人当たりの飲酒量は、アイルランド人は世界で第4位である。また、ファレルさんが言う通り、人が死ぬなどの悲しい出来事でもパーティを開いて”祝う”など、良い意味で明るい人々なのだろう。
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岩間 -
ファレルさんは、どのような音楽を演奏されているのですか?
ピーターさん - ギルソンさんと私は、いわゆる「アイルランド伝統音楽」を演奏しているよ。今は、大分ポピュラーになってきたようだけど。この音楽は、200年から300年ぐらい前に演奏され始められたんだ。その前からアイルランドに存在していた音楽は、今ある音楽とは大分違っていたようだよ。アイルランド伝統音楽はダンスの為に演奏された。演奏者が音楽を演奏して、みんながそれに合わせて踊ったんだよ。
岩間 -
アイルランド伝統音楽を演奏されているのですか。
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- 解説 -
アイルランドはヨーロッパ大陸から地理的に離れているため、西洋のクラシック音楽の影響を受けることもなく、アイルランド島独自のリズムやメロディが発展した。主要なものは「ジグ」や「リール」と呼ばれるダンス曲だ。にぎやかな演奏の中で、人々は踊りを楽しんできた。
→ 参考リンク:アイルランド伝統音楽とは何か?
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