この章では寄席で師匠方のお手伝いをしている前座について書かれています。
一番太鼓(別名・入れ込み太鼓)は寄席の開始30分前にたたきます。
寄席の会場と同時に大太鼓を長ばちでたたきます。
太鼓は「お客さん、大勢いらしてください」と願いを込めて打っています。
「ドンドンドントコイ」という風に聞こえます。
二番太鼓(別名・着到)は寄席の開演5分前にたたきます。
この二番太鼓は「これから開演します」という合図です。
太鼓は「お多福来い来い、お多福来い来い、ステツク天天、ステツク天天」という風に聞こえます。
前座の腕次第で二番太鼓の聞こえ方が変わります。
出囃子は落語家やお笑い芸人が寄席などの舞台に上がるときに演奏されるものです。
地囃子は曲芸や奇術、紙切りなどを演じる時のBGMです。
一人ひとり地囃子の曲が違っていて、紙切りでミッキーマウスやミニーマウスを切っているときは、和音でミッキーマウスマーチが流れたりすることもあります。
また、地囃子を流しているところは客席から見て左側奥の「下座(しもざ)」で生演奏をしています。