宗教で比較
ハンセン病は人々に差別されてきましたが、宗教はそんな当事者たちに救いの手をさしのべる救世主のような存在でした。
宗教を比較して更にハンセン病に対して詳しくなりましょう!
考えてみよう!
1.宗教上でハンセン病はどのような役割だったのか?
2.宗教によって違いはあるのだろうか?
3.今に生かせることはあるか?
浄土真宗
昔、病気や血はけがれとされており、人々は自分の身を清浄に保つため、これらを遠ざけていました。そのため、けがれた存在とされた患者たちは苦しい生活を送っていました。
社会の底辺として扱われる中で、宗教者によって人間と扱われることはどれだけ嬉しかったことでしょう。浄土真宗の僧侶はハンセン病療養所へ慰安教化活動を始めました。
キリスト教
キリスト教の人々は寄付を募るなど資金を集め、各地に療養所を作ることで今まで放浪していた患者に家や食事、精神的な場所を作ってあげていました。
神山複生病院
フランス人のジェルマン=テストウィドにより静岡県に建てられた日本初のハンセン病療養所
イスラム教
イスラム教ではハンセン病は不治の病とされてきました。そのため患者だけではなく家族までも強い偏見によって差別をされてきたそうです。
仏教
仏教ではハンセン病患者はみな信仰心の浅いものへの刑罰とされてきました。
感想
ハンセン病は世界中の多くの宗教で忌み嫌われており、強い差別の対象になっていることを知りました。けがれ、刑罰、不治の病などど言われ隔離されてきた患者さんの気持ちを考えると、とても胸が苦しくなります。実際にハンセン病センターに見学させていただいた時も宗教での差別の歴史を見ましたが、人として扱ってもらえないような今では考えられない差別に、世界中の患者さんはただ耐えるしかありませんでした。