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大気汚染の原因

大気汚染は、私達が社会活動を行うことに伴って引き起こされます。その主な原因としては、工場などが生産活動を行う際に大気汚染物質が排出される場合と物流や人流など自動車の使用によって大気汚染物質が排出される場合があります。 これから主な大気汚染物質を紹介します。

地球温暖化引用元:パブリックドメインQ

二酸化炭素(CO₂)

炭酸ガスともいい、色もにおいもない気体です。温室効果といって地球の平均気温を上げる性質のあるガスであり、「温室効果ガス」と呼ばれるもののひとつです。近年、化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)の大量消費と森林伐採によって大気中のCO2濃度が増えてきており、大問題となっています。 石炭、石油、天然ガスは、化石燃料といわれ、今から約2億年前の古い時代の植物が変化したもので、限りある資源です。成分には炭素(C)が含まれており、燃焼によって、炭素と空気中の酸素(O)が結合するため、二酸化炭素が発生することになります。

硫黄酸化物(SOx)

硫黄酸化物とは石油や石炭など化石燃料が燃える際に発生する大気汚染物質で、気管支炎や喘息の原因になると言われています。 硫黄酸化物による日本の大気汚染は、大量の石油や石炭を燃やした高度経済成長期に最も深刻化しました。

窒素酸化物(NOx)

窒素酸化物とは、物が高温で燃えた時に空気中の窒素と酸素が結びついて発生する一酸化窒素(NO)や二酸化窒素(NO2)などの総称で、工場や火力発電所、自動車、家庭など発生源は多様です。 窒素酸化物の濃度が高くなると、咳や痰が出やすくなるほか、呼吸器疾患になるリスクが増大すると言われており、特に二酸化窒素は高濃度になると呼吸器に悪影響を与えます。

車から出る煙引用元:パブリックドメインQ

浮遊粒子状物質(SPM)

浮遊粒子状物質とは粒子状物質(PM)のうち、粒径10μm以下の小さなものを指します。 工場などから排出される煤塵や粉塵、排出ガスの黒煙など人工的な発生源が主ですが、土壌の飛散など自然発生によるものもあります。 粒子状物質よりも粒径が小さいため、呼吸器の奥まで入り込みやすく肺や気管支への影響はもちろん、ガンやアレルギー疾患との関連も指摘されています。

浮遊物のイメージ引用元:パブリックドメインQ

微粒子状物質(PM2.5)

微粒子状物質とは、先ほどご紹介した浮遊粒子状物質よりもさらに粒径が小さく、2.5μm以下のものです。 浮遊粒子状物質と同様に国内の工場や自動車などから排出されていますが、粒径の細かさから、浮遊粒子状物質以上に肺の奥に入りやすく、体外に排出されにくい特徴をもっています。 全身に行き渡り、血管や循環器などに悪影響を与えるほか、持病や体調不良を悪化させることもあります。

物流(ぶつりゅう)

生産物を生産者から消費者へ引き渡すこと。

人流(じんりゅう)

人がいつ、どこから、どの場所へ移動しているのかという人の流れや特定の場所、時間に滞在している人の動きのこと

温室効果ガス(おんしつこうか)

地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより、温室効果をもたらす気体のこと。

気管支炎(きかんしえん)

気管支に炎症の中心があって、咳や痰などの呼吸器症状を引きおこす病気の総称。

喘息(ぜんそく)

気管支が敏感になり狭くなる発作。 「ゼーゼー、ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)や、激しい咳が出る、呼吸が苦しくなるといった症状がでる。

㎛(マイクロメートル)

10-6mと同じ値です。 よって、0.001mmと等しくなります。

煤塵(ばいじん)

物の燃焼に伴って発生するススや灰、燃えかすの固体粒子状物質のことで、工場の煙突から排出される煙や、鉱山、石切り場などの塵の中に含まれている物などを指します。

粒径(りゅうけい)

粒子の直径に相当する大きさ。