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取材 |
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大分県臼杵市は大分県の東南部にあり、フグの大好物であるアワビやサザエが豊富にある漁場では美味しいフグが食べられることで有名です。そこで、私たちは臼杵市のふぐ料理店「ほり川母屋」さんに取材をしました。
(紫色:質問、緑色:返答)
はい。魚だけでなく野菜なども臼杵産のものを使います。しかし、臼杵産の食材を使いたくても手に入らないこともあるんです。実際のところ臼杵で採れた食材は臼杵で売るよりも福岡などの都会に出した方が高く売れるので臼杵ではたくさん仕入れる事ができません。昔は多く使えていましたが、ここ5、6年は臼杵の食材で料理を提供する事が難しくなっています。
さまざまな原因があります。一つは、海温上昇です。海水温が上がって、昔は臼杵で獲れていた魚が今は静岡で獲れていたり、大分では沖縄のカラフルな魚が獲れるようになったりと魚が北に上がってきています。また、世界中で物価高が問題になり漁船のガソリン代の高騰化も漁師を悩ませています。複数の漁師が船を相乗りにしているという話も聞きました。なので少しでも高く売れる都会に出荷したいという漁師の気持ちもよくわかります。川魚を使うこともできますが、繊細な魚であり高価なのでお客様に提供しづらいですね。
それらの魚は、都会に出ているから手に入りづらいというよりも養殖されている元の数が少ないです。さばいてから時間が経っても変色があまり進まず美味しい魚ですが、旬が短くエサ代も高くなっています。カボスの不作などの影響も受けるので、安定した出荷が難しいようです。
ふぐ料理では、毒のある内臓(肝臓や卵巣など)を除いてほとんどの部位を提供しています。「いのちをいただく」という意識で無駄のないように調理をしています。
はい。毎年参加しています。
行なっていますが、コロナ禍で船に大人数で乗れず港の近くから放流するようになったので
臼杵で獲れるふぐには育ちません。実際、県外で獲れ、臼杵のいけすで
泳がせて加工したフグを臼杵産のふぐとしている事もあるので、
臼杵の海でふぐが育つためにはもっと海洋環境の改善が必要です。
SDGsを意識して魚を提供してきた訳ではありませんが、インタビューを受けて私たちの仕事もSDGsに関わりがあることに気付きました。私たちにできることは臼杵の魚を美味しく調理してその魅力を発信していくことだけですが、臼杵の海を守るためには自治体(臼杵市)にも水産業を盛り上げるための支援をしてもらう必要があると思います。声をあげるためにも現代において発達しているSNSなどを活用してみなさんの活動を広げてもらいたいです。
下の2つの円グラフは私たちが通っている学校の生徒180人程度を対象にしたアンケート結果です