logo

コンテストに挑戦


   高校生以上の学生を対象とした、特許庁や文部科学省などが主催する知的財産に関するコンテストがあります。その名は、パテントコンテスト・デザインパテントコンテストです。特許に関するアイデアはパテントコンテスト、意匠に関するアイデアはデザインパテントコンテストになります。


patelogohttps://www.inpit.go.jp/patecon/index.html

   私たちは、知的財産学習の一環としてこのデザインパテントコンテストに参加させていただきました。

1.無料で登録?

   このコンテストでは優秀賞に選ばれた場合(各30作品程度)、無料で特許権意匠権を出願、登録することができます。
 具体的には、弁理士のアドバイスをもとに自分で出願書類を作成し、特許庁へ出願、特許庁の審査を通った場合に登録となります。この際、弁理士の方との相談費用や特許庁への出願費用、登録費用などはすべてコンテストの主催者が負担してくれます。


2.応募の流れ

では、どのように応募したのか見てみましょう。


>1.アイデア決め

   まずは身の回りにあるヒントからアイデアを探っていきます。といっても、アイデアなんてすぐ思いつきません。どうやったらこの不満を解決できるか、こんな商品あったらいいなど日常にアンテナを張ってアイデアを考えていきます。


>2.計画

   アイデアが決まったら、計画に移ります。計画とはそのアイデアを実現させるためにどのような構造、仕組みをつけるかなどを決めることです。またアイデアも計画も発想力が大切です。


>3.制作  ここがPoint!

   計画できたら試作品製作に移ります。私たちは工業高校生という事もあり、材料を加工したり、3Dプリンタを使って設計したりして製作していきます。製作して初めて気が付くこともあるので、何度も実験と改善を繰り返します。そうして作品が完成します。


>4.応募書類作成・提出

   パテントコンテストとデザインパテントコンテストでは、提出書類が違いますが、実際に特許権意匠権を出願する気持ちで応募書類を作ります。かなりハードルは高いです。書類では主に以下の情報が必要です。
1.作品の説明  
2.先行事例調査 J-platpatを活用し、新しいアイデアかどうかを調べる。
3.詳細書類 自分の名前、図面データなど
4.試作品情報 任意だが入賞には重要な内容


3.作った作品を公開できない理由

   ご覧になっている皆さんは、考えたアイデアや内容を公開して見せてほしいと思われたかもしれません。実は最初は、入賞できなければ公開しようと思っていました。実際に入賞はできなかったのですが、実は素晴らしいアイデアを思いついてしまい、審査員のコメントを読む限り、来年度ブラッシュアップすれば入賞が狙えると判断しました。ここまで読んでくださる方なら分かると思いますが、世の中に公表してしまったアイデアは、特許権意匠権に出願できなくなってしまいます。ですので申し訳ないですが、私たちの考えたアイデアは非公開とさせてください。ですので、パテントコンテストやデザインパテントコンテストがある事だけは、皆さんに分かってほしいと思います。また、入賞のポイントは試作品作りです。ぜひ、参加をしてみてください。