マサッチオ
(Masaccio)(1401年 - 1428年)
マサッチオはサン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノで生まれました。彼の本名はトンマーゾ・ディ・セル・ジョヴァンニ・ディ・モーネ・カッサーイといいます。
サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂の『聖三位一体』では絵画史上初めて遠近法を取り入れました。当時の人々は目の前に十字架とイエスが現われたと錯覚したそうです。
マサッチオは28歳の若さで亡くなりました。彼の才能を嫉妬した友人の画家によるものだといわれています。それほどの才能を持った画家だったのです。
ノヴェッラ聖堂と並んで有名なのが、サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂のブランカッチ礼拝堂の壁画です。『楽園追放』のアダムとイヴはマサッチオという名は知らなくても、誰もが一度は聞いたことがある絵だと思います。
立体的な人物像の描写。血のかよった人間の威厳に満ちた表現。人の感情が初めて絵の中に描かれました。後のブランカッチ礼拝堂には、若き日のレオナルド、ボッティチェリ、ラファエッロ、ミケランジェロたちが模写をして、絵とは何か学びました。このカルミネ聖堂からルネサンスが始まったのです。
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三位一体 サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂
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貢の銭(部分)
サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂ブランカッチ礼拝堂 |
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聖母子と奏楽天使
ナショナル・ギャラリー |