用語集
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2進数
2進数とは、数値を0と1しか使わずに表示する方法のことです。コンピュータがこの方式を使うように作られていることには理由があります。それは2進数で自動計算する機械を作ると10進数よりもはるかにシンプルに作れるからです。例えば、2進数で1桁の足し算をするには機械に1+1なら10の位に1を表示し、1の位には0を表示するというようなルールを2×2=4通りこなせるようにする必要があります。これが10進数なら10×10=100通りもの計算をできるようにしなければなりません。
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4K
横4,000px × 縦2,000px前後の解像度を持った映像のこと。近年最も一般的だった「フルHD」の映像は横1,920px × 縦1,080pxなので、4Kはその約4倍の解像度を持っています。近年では民生用のデジタルカメラやスマートフォンでも4Kの映像を撮れるものが販売され、今後さらに普及していくとみられます。ちなみに8Kはさらに4Kの4倍の、横8000px × 縦4000pxの解像度を持っています。
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AM/FM
ラジオ放送における、音声を電波に乗せる方式には主にAMとFMの二種類があります。
AMは、「振幅変調(Amplitude Modulation)」と呼ばれる変調方式で、ラジオ放送開始当初から使われています。電波が届く範囲が広いですが、ノイズが出やすくなります。
FMは、「周波数変調(Frequency Modulation)」と呼ばれる変調方式で、日本では1970年ごろから利用されています。電波が届く範囲は狭いですが、ノイズが少なく音質が良いという特徴があります。
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HD画質
横1,280px × 縦720px前後の解像度を持った映像のこと。主にYouTubeなどの動画サービスで使われている画質です。解像度はSD<HD<フルHD<4K<8Kの順で高くなります。ちなみに、SD画質はDVDやアナログ放送、フルHDはBru-ray、4Kや8KはBSやYouTubeなどの一部で使用されています。
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iモード
携帯電話(ガラケー)でメールのやり取りやウェブページの閲覧などができる機能。1999年にNTTドコモがサービスを開始し、当時としては画期的な機能で、爆発的に普及しました。銀行振込やチケットのオンライン予約、ソーシャルゲームなど多様なサービスが利用できます。2026年3月31日にサービス終了予定です。
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LTE
スマホや携帯電話用の無線通信の通信規格です。LTEはLong Term Evolutionの略称で、3Gから「長期的に進化」させ4Gへの以降をスムーズにするために用いられた規格です。3Gと4Gの架け橋的な規格だったことから、3.9Gと呼ばれていることもあります。
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LTE-Advanced
スマホや携帯電話用の無線通信の通信規格です。LTE-AdvancedはLTEを「進化」させた、4Gの正当な通信規格です。キャリアアグリゲーションをここで初めて導入しました。
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Snopes.com(スノープス)
フェイクニュースや都市伝説などの事実検証を行うアメリカ合衆国のオンラインサイトです。
ホームページ:https://www.snopes.com/
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Sub-6
6GHz未満の周波数の電波の総称。ミリ波よりも周波数がかなり低いため、広範囲に電波を届けることができますが、通信速度でミリ波に劣ります。
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YouTube
Googleが提供する、動画共有サイトの一つ。基本無料で動画を視聴することができ、またGoogleアカウントを持っていれば基本的に誰でも動画を投稿することができます。近年では4Kの動画や360°動画などにも対応し、多様な動画を視聴することができます。
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Wi-Fi
Wi-Fiとは、家やオフィスに引いている光回線などの固定回線を有線接続できない機器に対して無線で接続するために作られた通信規格のことです。周波数は2.4GHz帯と5GHz帯を使用しています。現在、IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5)と呼ばれる規格が主流で、最新規格のIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)も存在します。Wi-Fi6は最大通信速度9.6ギガビット毎秒で、5Gの理論値10ギガビット毎秒に劣っており、今後Wi-Fiは5Gに取って代わられるのではと予想されています。
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基地局
インターネットなどのデータを電波に変換してスマホなどに送信するための施設です。ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルなどの携帯電話会社がそれぞれの基地局を所有しています。各社が日本中の至る箇所に基地局を設置しており、その数なんと約100万局※にも上ります。基地局は鉄塔タイプの他、ビルの屋上に建てられているものや、電柱に設置された小型のものまでさまざまなタイプがあります。ちなみに、どの基地局と通信しているのかが分かれば大まかな位置情報をGPSを使わずに特定することができます。
※令和元年11月時点の3G、4G、BWAの国内合計基地局数 総務省総合通信基盤局.携帯電話及び全国BWAに係る電波の利用状況調査の評価結果の概要(案)(参照 2020-11-15)https://www.soumu.go.jp/main_content/000654166.pdf
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基盤展開率
日本全国を10キロメートル四方のメッシュに区切り、海の上や山奥など無人の地域を除いた4500ほどの区域のうち、5G通信の核となる基地局(親機)を設置した区域の割合を示す指標。総務省は5Gの周波数を各社に割り当てた際に5年以内に展開率50%以上を目指すように求めました。
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紫外線
電磁派の一つ。周波数は可視光よりも高く、X線より低いです。人間が太陽光に含まれる紫外線に長時間さらされると、皮膚がんや白内障などの疾患を引き起こす可能性があります。紫外線から身を守る策として、UVカットの日焼け止めや、サングラスをすることなどがあげられます。
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周波数帯域
電波の周波数の範囲のことを周波数帯域と言います。使用する周波数が最も低い周波数と、最も高い周波数までの範囲を意味し、周波数帯域幅が広ければ広いほど多くのデータを送ることができます。
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人口カバー率
日本全国を500メートル四方のメッシュに区切り、区切った一つのメッシュの範囲の50%以上の地域で通信が可能ならその場所は通信をカバーできたとする基準の元で、全国でカバーできたメッシュの達成率を表す指標。2014年から4Gの通信範囲を示すのに用いられました。
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振幅
波の大きさを表す言葉。波のふり幅。音波は、振幅が大きいほど大きな音になります。音量をあらわす単位デシベル(dB)は振幅の常用対数をとったものです。
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世界保健機関(WHO)
国連の専門機関の一つ。「すべての人々が可能な最高水準に到達すること」を目的とし、健康に関する情報の収集・公開や、感染症対策などの活動を行っています。
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赤外線
電磁波の一つ。周波数は電波の周波数よりは高く、可視光より低いです。テレビのリモコンなどの通信のほか、iPhoneのFace IDなど、立体形状をとらえる技術にも用いられています。
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総務省
日本の行政機関の一つ。行政管理や、情報通信、消防防災など、日本の社会を支える基本的なシステムを管理しています。総務省の中の「総合通信基盤局」が5Gの推進や周波数の割り当てなどを行っています。
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電磁波
電場と磁場の変化が連鎖的に伝わる波のことです。電波や光、放射線などはすべて電磁波に含まれ、周波数の違いによって分類されます。電磁波はすべて299,792,458 m/s(約30万km/s)のスピードで進みます。
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電波法
電波を公平に使うための日本の法律。電波の利用目的によって、使える機器の規格・周波数・電波の強さ・免許の有無などが定められています。我々が使っているスマートフォンなどの通信機器もすべてこの電波法に基づいて国に認証されたものです。
スマートフォンの設定から、この電波法に基づく「技術基準適合証明」の認証マークを確認できます。
- iOSの場合 : 設定 > 一般 > 法律に基づく情報および認証 > 法規証明書
- Androidの場合 : 設定 > 端末情報 > 認証情報
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電波防護指針
総務省が定める、電波の人体に対する安全性の基準。人体に対する電波の「刺激作用」と「熱作用」を考慮した電波の出力の基準などを設定しています。また、5Gの登場を踏まえ、2018年には高周波数(6GHz~300GHz)について改定されました。今後、刺激作用・熱作用以外の電波による人体への悪影響が科学的に証明された場合、内容が改められる可能性があります。
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波長
波一つ分の長さのこと。周波数と反比例します。つまり、周波数が高いと、波長は短くなり、周波数が低いと、波長は長くなります。ちなみに5Gで使われるミリ波の波長は約10mmです。
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光
電磁波の一つ。一般的には紫外線・可視光・赤外線の三つの電磁波の総称とされます。光は波の性質を持っていて、その周波数の違いによって私たちの目には異なる色の光として認識されます。
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光ファイバー
ガラスなどでできた人工繊維。光を離れた場所に伝えるための技術で、有線の通信に利用されています。中心部には屈折率の大きな材質、周辺部では小さな材質を使うことで、少しくらい曲げても光は繊維の中を全反射しながら進みます。光ファイバーを使った通信は、「光回線」と呼ばれ、レーザー光線を光ファイバーの中を通し、光線の明滅によって情報を伝達します。光回線の通信速度は最大1Gbpsで、一般的に他の有線回線や4Gよりも通信速度が速いといわれています。しかし5Gは最大10~20Gbpsで通信が可能なため、光回線の通信速度を大幅に超えることになります。
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変調
データを伝送する際に、情報を電気信号に変換すること。変調には大きく分けて「アナログ変調」と「デジタル変調」があります。アナログ変調は、音などの連続的な波形をそのまま電波の波形に変換する方式。デジタル変調は、「0」と「1」の二つを電波に乗せて伝送する方式。
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ミリ波
30~300GHzの周波数の電波のこと。30GHz以上の周波数では電波の波長が1cmより低いためミリ波と呼ばれています。5Gで使われる電波には「Sub-6」と「ミリ波」があり、周波数が高いほうがミリ波。また、ミリ波はSub-6や4Gと比べて高速な通信を可能にする一方で、電波が遠くまで届きずらいことや、障害物や雨などで電波がさえぎられやすいといったデメリットがあります。
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ムクドリ(科)
鳥類スズメ目の科。多くの種が群れで生活し、果実や昆虫を餌にします。世界中の広い範囲に生息します。日本でよく見かける「ムクドリ」はムクドリ科の中の一種。日本の「ムクドリ」は体長24cm※ほどで、くちばしが黄色いことが特徴です。
※石戸忠,今泉忠明「日本の生き物図鑑」講談社、2008年4月。
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モールス符号
電信などで使われる文字コードの一つ。文字や数字を「・(トン)」と「―(ツー)」で表し、無線通信や音響、発光信号などで伝えます。19世紀ごろから使われ、20世紀後半ごろから、デジタル通信の普及によって次第に使われなくなりました。しかし現在でも、日本では自衛隊の一部の通信や、アマチュア無線でも用いられています。『崖の上のポニョ』では宗介(5歳)が父親の乗る船と信号灯を使ってモールス符号で会話するシーンがあります。モールス符号を習得している5歳児、恐るべし...