インフラの整備効果
インフラを整備した結果のもとで、社会に及ぼす影響のことをインフラ整備の効果と呼ばれることがあります。
インフラの整備効果は、フロー効果とストック効果の二つの種類に分けられます。
フロー効果
フロー効果には、公共投資の事業自体によって生産・雇用・消費といった経済活動が派生的に創り出され、短期的に経済全体を拡大させる効果があります。
分かりやすく説明すると
1⃣国つまり政府がインフラを作ることによって、生産活動が生まれます。
2⃣インフラを作るために雇用を誘発することができます。
3⃣労働することにより所得が上がり消費の拡大を狙うことが出来ます。
その結果、経済全体の活性化につながるということです。
下図のようなイメージで考えると分かりやすいです。
ストック効果
ストック効果は、整備された社会資本が機能することで、整備直後から継続的かつ中長期にわたって得られる効果です。
また、ストック効果には
‣耐震性の向上や水害リスクの低減といった「安全・安心効果」
‣生活環境の改善やアメニティの向上といった「生活の質の向上効果」
‣移動時間の短縮等による「生産性向上効果」
といった社会のベースの生産性を高める効果があります。
●安心安全効果
安心安全効果は、地震・津波・洪水などの災害に対する安全性などを向上させる効果です。
日本では、世界的に見ても地震の発生率が高いと言われています。また近年では、異常気象ともとれるゲリラ豪雨や台風があり、それに対して対策を講じるのはいうまでもありませんね。
●生活の質の向上効果
生活の利便性や交通サービス水準の向上などにより、生活の質を高める効果です。
例を挙げると、水質を改善するために上下水道を整備し、水辺空間を清潔に保つことです。
これにより、伝染病などの患者が減少します。
●生産性向上効果
需要や生産の増加、交通・流通の活性化により、設備投資が進み経済活動の生産性や経済成長を促す効果です。