海洋ゴミの原因・理由
ここで、私たちの解決したい問題を、もう一度確認しましょう。それは、海の生き物を守ること。すなわち、『海に流れる』プラスチックを減らすこと。生産されたプラスチックは、すべて海に流れ込んでいるのでしょうか。生き物たちや環境に、どのような影響を及ぼすのでしょうか。
プラスチックが海に出るプロセス
②直接海上へ
≪①陸上から海上へ≫
⑴プラスチック製造、加工工場
⑵消費者
洗顔料や歯磨き粉などのパーソナルケア製品のプラスチックは、水溶性の天然素材など、かなり代用品に移行していきます。しかし、完全に廃止されたわけではありません。
⑶農業
≪②直接海上へ≫
⑷観光
⑸漁業
海に存在するプラスチックには、目に見える大きさのマクロプラスチックと、直径5㎜以下の細かいマイクロプラスチックというものがあり、さらにマイクロプラスチックは、製品(洗顔料や化粧品、工業研磨剤など)の原料として使用するために、小さなサイズで製造された第一次マイクロプラスチック、目に見える大きさだった製品が、紫外線や波によって劣化し、細分化した第二次マイクロプラスチックに分けることができます。
プラスチックが実際にどのように海に流れ込むのかを考えると、海に流れるプラスチックは適切なゴミ処理がなされていないものや、ポイ捨てなど不適切な場所に捨てられたものでは無いかと考えられます。そこで、廃棄物中の管理されていないプラスチックの割合を、地図で表しました。
図2.Jambeck、JR、Geyer、R.、Wilcox、C.、Siegler、TR、Perryman、M.、Andrady、A.、...&Law、KL(2015)。陸から海洋へのプラスチック廃棄物の投入。Science、347(6223)、768-771。より作成
※「管理されていない」とは、ポイ捨てや工場からの流出など、適切なゴミ処理を経由していない、ということです。
※「管理されていない」とは、ポイ捨てや工場からの流出など、適切なゴミ処理を経由していない、ということです。
ここまで、プラスチックゴミがどのようにして海に流れ込むのかについて探ってきました。では、次に、海に流出してしまったプラスチックが何を引き起こすのか、見ていきましょう。