ワクチン

HPVとはヒトパピローマウイルス(human papilloma virus):
性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんをはじめ、肛門がん、膣がんなどのがんや、尖圭コンジローマ等、多くの病気の発生に関わっています。
HPVワクチンには、主に2つのタイプがあります。
1. 二価ワクチン(bivalent vaccine):HPV16及びHPV18に対するもの。
2,四価ワクチン(quadrivalent vaccine):HPV6,11,16,18に対するもの。
このワクチンは、がんと同時に尖圭コンジローマも予防する。


HPVワクチン接種後の主な副反応をまとめたグラフを作りました。(下グラフ)

*疼痛…痛み
搔痒…かゆいところをかくこと ※参照:
医学書院 HPVワクチンに関するQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp)【HPVワクチン接種後の主な副反応】


HPVについての訴訟

2016年7月27日、HPVワクチンの副反応により健康被害を受けた女性たちが、
東京、名古屋、大阪、福岡の4地裁に、国及び製薬企業を相手取って損害賠償請求の訴訟を提起しました。
その後の追加提訴を含め、現在の原告数は4地裁あわせて127名。福岡地裁(HPVワクチン薬害九州訴訟)の原告は28名です。

 原告たちに生じている症状は極めて多様です。そのほとんどに共通する、日常生活を困難にするほどの全身性あるいは局所性の疼痛。
全身性のけいれん、不随意運動。異様な眠気のため午前中は起き上がれないという原告もいれば、強い不眠を訴える原告もいます。
記憶力や判断力の低下を訴える原告も少なくありません。
 中学時代あるいは高校時代にワクチン接種を受けた彼女たちの多くは、
それまで、生活に支障を来すような健康上の問題を抱えたことはなく、
学習や課外活動に積極的に取り組み、活き活きとした青春時代を送っていました。
しかし、ワクチン接種後はさまざまな副反応症状に悩まされ、学校に通学することさえ困難になりました。
退学、転校を余儀なくされ、思い描いていた未来を奪われました。



HPVワクチンの効果

海外や日本で行われた疫学調査(集団を対象として病 気の発生などを調べる調査)では 、
HPVワクチンを導 入することにより、子宮頸がんの前がん病変を予防する 効果が示されています。
また、接種が進んでいる一部の国では、子宮頸がん そのものを予防する効果があることもわかってきています。
HPVワクチンの接種を1万人が受けると、受けなければ
子宮頸がんになっていた59人~86人ががんにならなくて すみ、14人~21人の命が助かる、と試算されています



積極的勧奨の「再開」

接種部位以外の体の広い範囲で痛みが続く症状が問題となり、
2013年6月に「定期接種を続ける一方、適切な情報提供ができるまでは積極的勧奨を控える」としたが、
HPVワクチン接種についてワクチンの安全性に特段の懸念はなく、接種の有効性は副反応のリスクを上回ることから、
今後も安全性の評価を続け、接種後の症状を診療する医療体制を整えることで,
積極的勧奨の再開が妥当と判断され、2022年の4月から、自治体から接種対象の女性へ予診票などを送る積極的勧奨が再開されました。
2023年4月から、キャッチアップ接種にも9価ワクチンが追加された。


子宮頸がんワクチンを打ってみて
・それ程痛いと感じなかった。
・将来のためになると思う。
・打ってから少し待ったが、副反応は出なかった



HPVワクチンと子宮頸がん検診

子宮頸がんで苦しまないために、私たちができることは、
HPVワクチンの接種と子宮頸がん検診の受診の2つです。



子宮頸がん検診について

20歳になったら、子宮頸がんを早期発見するため、
子宮頸がん検診を定期的に受けることが重要です。

副反応とは

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