読むにあたって重要なこと

読むにあたって重要なことは?

ギリシャ神話の物語などを読むにあたって
重要なこと?それは色彩表現かな。

「ワイン色のエーゲ海」「ワイン色の羊」「緑色に滴る血と涙」「緑色に輝くはちみつや雨」「虹の帯は3色で構成されている・・・・・・緑と、赤と、そして紫」これは古代ギリシャ人が使う色彩表現の数々です。(中略)私達にとって「色」といえば第一に色相の違い(赤、黄色、緑、青、・・・・・・)ですが、彼らにとっては「明るいか、暗いか」「白いか、黒いか」といった明度や彩度のちがいのほうが大きいのです。そのため虹の色の違いに対しては鈍感です。さらに、古代ギリシャ人の表現する「色」は、物のうわべ表面的な色ではなく、質感やそれ自体が持つ性質を表すことがあります。たとえば、古代ギリシャ語の「緑色」は、豊かさやみずみずしさ、生命力を持つ物全般に使われます。朝露、涙、血、汗などです。一方で「紫色」は流れたり動いたりするものにつかわれます。だから古代ギリシャ人にとっては海や打ち寄せる波は紫色なのです。さらに「白」はすばやく動くもので、犬や馬などに使われます。
藤村シシン「古代ギリシャのリアル」2015、実業の友社、p.24-p.25

こんな感じで、ギリシャ神話では現代の感覚の色とはだいぶ異なるもの色が説明されていることが多いんだ。私もオデュッセイア(岩波書店、松平千秋訳、1994年)を読んだけど実際に「すみれ色の海」という表現があったよ。

現代の感覚とは大きくずれていたとしても、とてもきれいだと思うな!

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