和食離れとは


 和食離れとは、日本で和食を食べる回数が減少し、食生活が洋食やファストフードに偏る傾向のことです。和食離れは特に若者に見られ、伝統的な食文化の継承が問題となっています。
 和食離れには、ライフスタイルの変化、食生活の欧米化、堅苦しさなど、様々な原因があります。


和食離れはなぜ起きているのか



原因①ライフスタイルの変化


 昔と比べて、共働きの家庭が増えたり、家族でゆっくり食事をする機会が減ることで、手の込んだ和食を作る回数が減り、手軽にできる洋食や外食が増えていっていると考えられます。ファストフード文化の影響により、手軽さが重要視されている中、和食を作るのは面倒と感じる人が多くみられます。
 また、高齢化も関係しており、高齢者はかむ力、飲み込む力が低下するため、食事がやわらかい食べ物に偏りがちになっています。


原因②食生活の欧米化


 ファストフードというワードが普及したのは1970年頃で、今から約55年も前から日本にはファストフードがありました。ファストフードとは調理や提供が早く、手軽に食べることができる食事を指します。ファストフードは外国から伝わってきた食事が一般的に知られていますが、牛丼や立ち食い蕎麦、回転寿司などもファストフードと認識されています。
 ファストフードはおいしい点やお手ごろな値段な点が評価されていますが、この便利さが和食離れの原因の一つになっています。
 食生活の欧米化が進んだことにより、栄養をバランスよくとることが難しくなり、米、穀物、野菜や果物を食べる機会が減ってきています。

 「"おいしくて安い"から、"簡単に作れる"から、ファストフードを食べる」という気持ちもわかりますが、休日などの時間がある日は和食を食べるような工夫をすることで、和食を食べる機会を少しでも作ることができます。


原因③和食のルール


 皆さんは日本で食事をするときのルールを知っていますか?箸を使うとき音をたてないようにしたり、箸の正しい持ち方、おかずは奥において左から副菜、副副菜、主菜の順に置くなど、覚えきれないほど和食には覚えられないほどマナーがあります。
 その複雑さで「レベルが高い」と感じる人が多いと思います。
 和食のルールは、もっとおいしく、楽しく、周囲の人と気持ちよく食事をするために必要です。そして、和食という文化を理解して、尊重するためのものです。



和食離れの現状






 博報堂生活総研の2024年の食生活についての調査で、「和風の料理が好き」と答えた人は41.6%で、全体の半分以下であるということが分かりました。

 1998年と2024年を見比べると、「和風料理が好き」と答えた人の割合は、65.8%から41.6%になっており、24.2%も減少していることが分かります。
 また、全体的に右下がりになっており、和風の料理を好む人が減ってきています。





 性別で見比べてみると、男女で大きく差があることが分かります。
 1998年に「和風の料理が好き」と答えた男性の割合は58.9%、女性の割合は72.8%ということが分かりました。

 しかし、2024年に「和風の料理が好き」と答えた男性の割合は35.9%、女性は47.5%となっており、今も昔も「和風の料理が好き」と答えた人の割合は女性のほうが多いということが分かりました。






和食離れが進むことで起こる問題


 和食離れが深刻化していくことで、様々な問題が出てきます。

 和食は「一汁三菜」を基本とし、魚、大豆製品、野菜を多く用いた栄養バランスに優れた食事です。和食離れが進むことで醤油、みそ、大豆などの摂取量が減少し、肉や加工食品中心になってしまい、バランスの崩れた食事になってしまいます。
 その結果、生活習慣病のリスクが高まり、肥満や高血圧、糖尿病の増加につながることが指摘されています。また、栄養バランスや発酵食品による腸内環境改善、抗酸化作用などにより、生活習慣病予防や健康寿命延伸に寄与します。健康を維持するためには、家庭での和食文化の継承と日常的な実践が重要です。

 家庭での和食調理の機会が減ることで、橋の使い方や出汁の取り方、盛り付けや食事マナーなどの日本独自の食文化の習慣が次世代に伝わらなくなります。
 核家族化や忙しい生活習慣も相まって、年中行事や季節感を反映した料理が敬遠され、地域独自の郷土料理も食卓に並ぶことは減少しています。

 若い世代はファストフードや洋食を食べる機会が増えたことにより、栄養バランスが傾き生活習慣病にかかりやすくなっています。
 また、若い世代が和食を食べる機会がどんどん減っていくと和食の文化が受け継がれていかなくなり、なじみがなくなっていくという問題があります。



 ほかにもみそ、しょうゆなどが使われなくなり消費量への影響が出るなどの影響が起こり、様々な問題が起こります。




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