主な食中毒菌

5.ボツリヌス

土壌や河川、湖沼などに広く生育する。
毒素を発生させ、その毒素を摂取することによって食中毒になります。
もっとも毒性が強いのはA型とB型だが、日本で多いのはやや毒性の少ないE型(まれにF型も発見されている)。 これらの毒素は、体内に入るとマヒなどの強い神経症状を生じさせる。

熱に破壊されやすく、80度で30分間または100℃度10分間の煮沸によって防ぐことができる。

潜伏期間

通常12〜36時間

症状

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 言葉が出にくくなる
  • 飲み下し困難
  • 眼の症状   
    • 視力低下
    •   
    • まぶたが下がる
    •   
    • 瞳孔散大
    •   
    • ものが二重に見える
  • 口の渇き
  • 呼吸困難
発熱もなく意識もしっかりしているため見逃されやすい

予防

  • 野菜などの泥はよく洗い落とす
  • なるべく低温で素早く調理し、食べる直前に十分な加熱を行う
  • 治療としては早期に抗毒素血清を投与するのが有効である
1歳未満の乳児にハチミツを与えてはいけない ⇒ 乳児ボツリヌス症予防

乳児ボツリヌス症

ハチミツはしばしばボツリヌス菌の汚染があり、乳児がこれを食べると、大腸内で増殖し便秘、筋力の低下などを起こし、重症になると呼吸困難、呼吸停止などの症状を示すことがあります。


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