このページは最近、よく耳にする「TPP」について紹介していきます。
・TPP参加のメリット
・TPP参加のデメリット
・メリット@「日本製品の輸出額の増加」
・メリットA「GDP(国内総生産)の増加」
・デメリット@「農家が大ダメージ!」←TPP×コメ
・デメリットA「混合診療の全面解禁」
・日本、TPPに正式参加。
・農家の保護
・NEW! アメリカ「コメ以外」、アメリカ以外「全廃」を要求。←TPP×コメ
TPPとは、太平洋をとりまく国々で交渉されており、
「貿易の自由化」を図るための包括的な協定です。
└特に、「関税の撤廃」を原則に掲げています。
TPPは2005年6月にシンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイの4ヵ国間で調印され、2006年5月に発効されました。
その後アメリカ・オーストラリア・ペルー・ベトナム・マレーシア・メキシコ・カナダの7ヵ国が参加し、新しく2013年に日本が遅れて参加し、現在は12ヵ国で交渉が進められています。
「関税の撤廃」により、「貿易の自由化」が進み、日本製品の輸出額が増える。
グローバル化が加速し、GDP(国内総生産)が増加する。
海外から農作物が入ってきて、日本の農家が大ダメージを受ける可能性がある。
日本政府は「ミニマム・アクセス」以外の海外のお米に対しては、高関税にすることで事実上の輸入禁止を行っています。
これは、日本の農家を擁護することが目的です。
しかし、TPP協定により、関税が撤廃されると、一気に海外のお米が日本国内に流れ込んできます。
海外のお米のほうが安いために、日本国内のお米が売れず、農業が衰退するのではないか。と言われています。
混合診療の全面解禁が予測される。
アメリカは日本の病院に対して「利益至上主義」を要求している。
これにより、TPPに参加すると混合診療が全面解禁されると予測されている。
「混合診療」とは、
保険で認められた診療と、保険で認められていない診療を同時に併用することを言います。
現在、日本では混合診療を行った際、保険で認められていない診療に関する費用を徴収することは禁止されています。
もし、費用を徴収した場合は初診まで遡って患者が全額負担することになっています(左枠の右)。
《混合診療に隠された2つの問題》
@政府は保険の給付範囲を見直そうとしています。混合診療を認めることで現在、保険で認められている診療さえも認められなくなってしまう可能性があります。
A混合診療が解禁されると、保険で認められていない診療の費用は患者が負担することになります。
すると、お金がある人はより良い診療を受けることができ、お金がない人はより良い診療を受けることができなくなってしまい、お金があるなしで医療の格差が広がっていきます。
日本は2013年7月23日にマレーシアで行われたTPPの交渉会合に初参加しました。
正式参加を表明する際、TPP担当相を兼務している甘利経済再生相は日本の国益を守ることを誓いました。
しかし、農家や医療団体は依然として強く反対しています。
11月15日,16日付の大分合同新聞(http://www.oita-press.co.jp)朝刊にTPPに関する記事がありました。
記事によると、アメリカは「コメを除く農産品と工業品の関税を全て撤廃」するように要求したそうです。
それに対して、アメリカを除く10ヵ国は「コメを含む農産品と工業品の関税を全て撤廃」するように要求してきました。
しかし、日本は重要5項目の関税は撤廃しない姿勢なので、アメリカの「何年かかっても、コメ以外の関税を撤廃してほしい」という要求に対して、拒否を貫きました。