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生命誕生
最初の生命は約40億年前、地球誕生から6億年たった頃の海の中で誕生したと考えられている。材料となった基本的物質は原始大気中の成分:メタン、アンモニア、二酸化炭素などの無機物であった。これらにエネルギーを加えることによって、生命の素材は作られたのである。エネルギーは太陽光、雷の放電、放射線や熱、紫外線などによってもたらされたものである。
こうして生命を構成する基本的な物質、生命物質を合成した。アミノ酸、核酸塩基、糖や炭水化物などの有機物である。反応が起った場所としては、エネルギーが十分に与えられたと考えられる海底熱水噴出孔や隕石の落下地点などが注目されている。こうしてできた生命物質は雨によって原始の海に溶け込み、原始スープを形成した。原始スープにごちゃごちゃになって海の中を漂っていた。その中でこれらの物質が反応することによって、初めての生物は生まれたのである。
初期の生物は全て単細胞、細胞の構造は簡単で、はっきりとした核をもたない原核細胞であった。これらの細胞ははじめ、海の中を漂う有機物を利用した、嫌気呼吸という方法によって進化していっていた。しかし有機物には限りがあり、やがて自分で栄養を作り出す手段が必要となった。これが光合成のはじまりである。光合成をする最も古い生物の化石は、約35億年前の、オーストラリアで発見されたラン藻植物である。光合成によって、無機物である二酸化炭素と水からグルコース(ブドウ糖)などの炭水化物を作り出すことが可能となった。この際、酸素が副産物として放出された。酸素ができると、やがて酸素を利用した呼吸、好気呼吸をする生物も誕生した。これが今の私たちの呼吸方法である。酸素なしでは今の地球、もちろん私たちも存在することはなかったであろう。これも地球の奇跡のひとつである。
原核細胞は進化を続け、多様な種類のものが現われた。そしてやがてそれらの中から核を持った生物、原生生物が現われた。原生生物は真核細胞を持ち、動物や植物の直接の先祖にあたる。はじめて登場したのは15〜12億年前だといわれている。また同じような時代に、単独では生きていく事ができなくなった単細胞生物同士が合体して、多細胞生物が生じたと考えられている。 約7億年前の化石に、エディアカラ動物群とよばれるものがある。オーストラリアのアデレート北方にあるエディアカラの丘から発見され、原始的な動物から構成された化石群である。現在知られている最古の動物の証拠である。この頃から大気中の酸素の増加が始まり、酸素呼吸によってエネルギー代謝が効率的に行われるようになったのではないかと考えられている。酸素も、食物となる植物の供給も期待できるようになり、動物の生活に好条件となった。
およそ5億7500万年前からはじまる古生代のカンブリア紀になると、生物は爆発的な多様化をみせるようになった。現在存在していうr動物の体の構造の基礎ができあがったのもこの頃である。この多様化の一連の中で初期の無脊椎動物から魚が出現した。 生物が陸上へ進出したのはこれより1億年以上後のことである。生物は陸上でさらに多様な進化をしていった。
奇跡2
生命の誕生
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