実際に作ってみたレポート

ここでは、簡単なエッセンシャルオイルの作り方を紹介していきたいと思います。
前のページで紹介した、本格的なエッセンシャルオイルを作成する時に行う抽出法は家庭で行うには難しく、 私たちも圧搾法に挑戦してみたのですが、失敗してしまいました。(ミカン6個分の皮からでは全然採ることができなかった...)

そこで、家庭でも手軽にチャレンジできる簡便なエッセンシャルオイルの作り方を紹介します。

エッセンシャルオイルオイルには、水には溶けずに、アルコールや有機溶媒に溶けるという性質があります。この方法は、エッセンシャルオイルがアルコールに溶けるという性質を利用しています。


準備するもの ~食品廃棄物を利用してみた~

今回エッセンシャルオイルにするものはミカン・ユズの皮です。
ミカンの皮は、アロマの実験を行っている今が丁度冬で旬であるということもあって、クラスメイトが協力して集めてくれたミカンの皮などを使用しました。
ユズの皮は、冬至の際にメンバーが御近所の方から頂いたものを使用しました。

ミカンの皮 ユズの皮

方法 ~レポート~

手順1 皮を乾燥させる

排水口のネットに入れて集めたミカン・ユズの皮を乾かします。
今回は、一週間程乾かしました。 ユズの場合は内果皮(白い部分)をハサミ・カッターで切り取ると乾きやすくなります。




手順2 アルコールにつける

①ビンに消毒用のエタノールと、ミカン・ユズの皮を詰め込む
②数日間放置し、エタノールに皮をつける

☆今回のレシピ
今回、エタノール約100mlに対してそれぞれ、
ミカンの皮-中玉3~4個(44g)
ユズの皮-オニユズ1個(64g)
をジャムの空ビンに5日間放置して、つけておきました。


手順3 完成!!!

ミカン・ユズの皮からはそれぞれ、写真の様な褐色のエッセンシャルオイルを抽出することが出来ました。

ミカン ユズ

5日間、ミカン・ユズの皮につけたエタノールの色の変化の様子です。

(ミカンとユズのイラストは、それぞれ『イラストや』、『パブリックドメインQ著作権フリー画像集』を使用させていただきました。)

MM

グラフについて
色の濃さがエッセンシャルオイルがどれくらい抽出されたのかの目安になるのではないかと考え、乾燥した皮をアルコールにつけてから0、1、3、5日目に採取したアルコールを1.5 mLずつ採取しておきました。全部そろってから、使い捨ての白色プラスチックパレット(百均で購入)に並べて入れスマホで撮影しました(写真の一部はグラフに掲載)。撮影した画像をグレースケール(256段階)に変換し、画像解析ソフト(imageJ, フリーソフト)で色の濃さを数値化しました(0が白、255が黒)。これを色の濃さとてグラフの縦軸にとり、折れ線グラフを描きました。
ミカンでは3日目以降、ユズでは1日目以降、あまり色の濃さが増えないようなので、5日で十分抽出できたいのではいかと考えました。




感想

想像以上に爽やかな柑橘系の匂いのエッセンシャルオイルが出来、ビックリしました。香りもミカンとユズでそれぞれの異なりました。柑橘系の他の果物(カボス、レモンなど)でも、同じようなエッセンシャルオイルが作れるようなので、季節によって異なる柑橘を使って、作って見たら面白そうだと思いました。
数日ビンの中にアルコールと柑橘の皮を入れるだけで、香りを楽しむだけでなく、掃除など様々な用途に使えるものになることに感動しました。
是非、皆さんも挑戦してみてください。

参考資料

佐藤翔平 / 移動する生き方。(ブログ)
https://satoshohei.com/2018/01/mikan-oil/