日本の昆虫食文化
このページでは全国で食べられてきた昆虫食について紹介します。
○イナゴ
イナゴは稲作の害虫駆除を兼ねて稲刈り時に収穫され、古くから全国的に食べられていました。イナゴは捕まえた後、袋や容器に入れて一晩おき、お湯に通して洗い、甘露煮や佃煮にします。
○セミ
セミは昔から世界中で食べられていますが、日本では限られた地域で食べられていました。 幼虫は下茹し燻製にします。成虫は、身の部分は少ないが羽がついたまま天ぷらや素揚げにします。
○ハチ
クロスズメバチの幼虫やさなぎはハチノコと呼ばれています。クロスズメバチの巣が大きく育つ秋に幼虫を捕り食べます。ハチノコを砂糖や醤油、酒などで甘辛く煮付けた甘露煮が主な食べ方です。また、米に甘露煮を入れしょう油で味付けした作る炊き込みご飯や、たれに甘露煮をすり込んで作る五平餅も代表的な食べ方です。
○ザザムシ
ザザムシは川に生息する水生昆虫で、醤油と砂糖で煮て佃煮にして食べます。現在では生息数が減り高級珍味となっています。天竜川が流れる信州伊那谷地方の郷土料理として有名です。
○カイコガ
明治維新以降、生糸の栽培が盛んになり全国でカイコが飼われるようになりました。製糸業では生糸をとった後のカイコのさなぎは不要となるため佃煮などにして食べるようになりました。
参考:農林水産省「うちの郷土料理」