私たちが考える解決策
【今後の昆虫食の行方】
昆虫が一般的な食材となり、昆虫食が日常の一部になるためには「多くの人が昆虫食を受け入れること」が必要だと私たちは考えます。
【多くの人が昆虫食を受け入れるには】
多くの人が昆虫食を受け入れるには、「メリットの発信・認知」「見た目や味の問題解決」「安全性の周知・理解」「研究・開発の促進」の4つが重要だと私たちは考えました。
◆メリットを発信し認知してもらう
昆虫に対する悪いイメージにより昆虫食を受け入れられない人が多くいることがわかりました。そこで、昆虫食のメリットを発信し昆虫のイメージを変えることができれば昆虫食が広まるのではないかと考えます。
そのために私たちができることはSNSでのメリット発信や試食会・イベント・体験型ワークショップへの参加、行く先はそれらを開催するだと考えます。また、学校の授業等で取り上げることでメリットの認知が進むのではないかと考えます。さらに、国連などの世界機関が重要性を発信することは昆虫食が世界的に注目され大きな転機となると考えます。
◆見た目や味の問題を解決する
昆虫食の最大のデメリットは見た目です。それを解決するには段階を踏み、見た目や味に慣れることだと考えます。「昆虫の形態がないもの」から始め、その後「昆虫の形態はあるが一見してわからないもの」に移行していくことが最も良いと考えます。そして、昆虫の見た目や味に抵抗がなくなってくれば昆虫の良さを活かした料理を楽しむことができるのではないでしょうか。初めは粉末状にした昆虫パウダーがおすすめです。昆虫パウダーは昆虫の形状が全くないため、毎日の食事に取り入れやすく、お菓子などに加工もしやすいので抵抗なく食べられます。私たちも実際に昆虫パウダーを使用しクッキーを作ってみました。見た目も味も全く昆虫を感じず抵抗なく食べられました。次のステップは昆虫の形態はあるが一見してわからないものです。私たちは昆虫を粗く刻んだふりかけを作りました。これは数回食べると味に慣れました。他にチョコレートでコーティングした昆虫菓子などもおすすめです。
さらに、昆虫食が一般的に受け入れられる工夫としては、昆虫食製品は購入者が興味の湧くような包装デザインにする、料理人を育成し昆虫食レストランを展開するなどが考えられます。
昆虫食の調理方法は確立されておらず、レシピや料理本はごく一部しかないのが現状です。そこで私たちにできることは、おいしい昆虫食のレシピ開発です。昆虫食が一過性にならないためにも、昆虫をおいしいと感じ継続して食べるようになることが重要だと考えます。さらに、考案したレシピを元に調理したものを食べてもらう試食会の開催、給食や学食での提供を実現できればと考えます。
◆安全性を理解してもらう
安全性への理解が足りないと昆虫食への不安が膨らみ敬遠しがちになります。実際に私たちもそうでした。不安を減らすために、販売している昆虫食は適正な食品衛生管理され安全であるという科学的安全性を発信し、理解を得る必要があると考えます。
安全性の理解にはリスクを伝えることも重要だと考えます。その方法として、昆虫養殖現場や加工工程の映像をSNSを通じて配信することを考えました。
・パッケージの目につきやすい場所に大きく見やすい字で記載する
・イラストなどの視覚記号で表す
・販売する時に口頭で注意喚起をおこなう
などの工夫をおこない健康被害にあう人を減らす行動が必要だと考えます。
◆安全性を向上させる
昆虫食が受け入れられるためには安全性を向上させる必要があります。
安全性の高い昆虫養殖をおこなうにあたり、
・飼育・加工・販売の過程を基準化し品質を安定させること
・安全性や品質に関するガイドラインを作成し判断基準を統一すること
・これらの基準やガイドラインを世界で統一のものにすること
・これらの取組みが透明性を持って行われること
が必要であると考え、これらが整うことで安心して昆虫食を受け入れられるようになるのではないかと考えます。
◆研究・開発を促進する
昆虫養殖は今後、最先端の科学技術を用いて、養殖技術や加工技術の開発、商品開発が飛躍的に進むのではないかと推測します。研究や開発が進むことによって、効率的で安全な昆虫食の生産体制が確立し生産が向上します。それにより持続可能な食料生産を行うことができ、今後発生すると予想されるたんぱく質危機の解決策となり、世界中の飢餓を救うことができるのではないかと私たちは考えます。
【昆虫食が日常の一部になるには】
多くの人が昆虫食を受け入れることに成功すると、昆虫食が日常の一部になるためのサイクルが動き出すと考えます。このサイクルが循環すると販売価格が下がり、昆虫は一般的な食材となり、たんぱく質危機を解決し、昆虫が世界を救う私たちは考えました。