ケニアの結婚制度が日本と大きく違うのは、日本が国で戸籍を管理しているのに対し、ケニアでは戸籍を国が管理しておらず、戸籍制度がないからです。それぞれの家族を個人が管理しています。
ケニアでは、子どもが結婚する際には、互いの子供の両親が結婚していないといけません。ここでいう結婚とは「ドゥワリ」という、婿家から嫁家に品物を贈呈する儀式の事です。この儀式を行い、やっと結婚したと友人や近所の人に報告することができます。また、ケニアでは一夫多妻制を導入しており、人数に制限はありません。ケニアでは、ギネス記録に登録された人もいて、なんとその人は、妻120人と結婚し子供を210人もうけたそうです。
ケニアには2つの結婚に関する制度があります。1つ目は、なしくずし婚というものです。これは、男と女が1つの家の道具を一緒に使い始めた時、日本はいわゆる同棲になるのですが、ケニアには同棲という表現がないため、同棲=結婚になるそうです。結婚報告は、2人で親戚や友人のところを回って夫婦ということを知らせるだけです。前述したように、ケニアでは戸籍を個人で管理しているので、同棲を行い、周りの人に夫婦関係になった事を認知してもらう事が結婚した、という証になるのです。しかし、部族間での対立があり、夫婦が違う部族ならそう簡単には認められません。何年も結婚しているのに互いの両親の家には行ったことがないというカップルもいます。
2つ目は、国際結婚です。ケニアでは違う部族同士の結婚よりも、外国人と結婚するほうが楽だと言います。ケニアの人たちは外国人には非常に寛容です。しかし、ケニアにおける結婚形態は非常に簡単なのですが、戸籍制度が確立している外国人の場合はケニア国内での国際結婚はまだ成立していません。 |