まとめ

さまざまな事業所さんに取材をさせていただき、それぞれに立場は違うけど、悲惨な事故を無くしたいという思いは、共通しているのだと思いました。
そして、全国のあらゆる地域でコミュニティバスが運行されていることが分かりました。
全国的に交通弱者対策が広がっていることを実感しました。
僕達が住んでいる町の元気バスの取材を通じて、いろんなメリットがあることもよく分かりました。
まずは交通弱者に優しいところです。交通弱者はどうしても行動範囲が狭くなってしまって、その分、外出の機会が少なくなり、人と会う機会や筋力を使う機会が減ってしまいます。
買い物や受診以外にも、バスを利用することで頭と体を使う体操教室に参加出来たりすることをバス利用者の方に教えていただきました。
元気バスは高齢の方々だけでなく、子育て中の方々にも多く利用されています。子どもの健診や遊びスペースを利用するときなど、様々な場面で元気バスが活躍しています。 そのために元気バスではチャイルドシートを設置し、安全性を重視し運行されています。
このように住民の生活の質の向上を図ることで、健康寿命を延ばし、介護保険料の抑制に繋がっていったり、幅広い世代の健康増進に繋がっていくのではないかと思いました。
そして、乗り合いで、予約がある時だけ動かして二酸化炭素の排出を抑えているのは環境に優しいです。
このことにより、全ての面において優しい取り組みだということが分かりました。

僕達は、外に出たくてもなかなか出られない方々の状況を少しでも知りたいと思い、ある実験をしてみました。 先述の高齢者疑似体験に加え、普段、僕達が歩いたり自転車で通っている道路で車いすを自走してみたのです。 その結果、普段は全く気にならない傾斜があり、まっすぐ進んでいるつもりなのに端に寄って行ってしまいました。
同じ場所で、違うメンバーが自走しても同じ結果となりました。
そのあと、最寄りのスーパーや薬局に向かいましたが、傾斜だけでなく、道路の凸凹では進みにくく体に振動がきたり、自走では上れない坂や段差があったり、車が通る時には恐怖を感じたり、徒歩や自転車では感じないような苦労がたくさんありました。 それはこの地域だけでなく、全国の道路でも同じ状況なのではないかと思いました。 スーパーや薬局の店内は、車いすでも進みやすい床になっていました。
このことから、自宅からスーパー等に向かう道中に課題があり、やはり、コミュニティバスは必要不可欠だと改めて認識することができました。 全国各地の方々に取材の御協力をいただき、車いすで乗れるコミュニティバスが運行されていることも分かりました。

コミュニティバスは、さまざまな人々の生活の質の向上に貢献していることが分かりました。
僕達が住む町には、JR線がありますが、近鉄線を利用する時は隣の市町まで行かないといけません。また、大きな総合病院に行く際や映画を観たりする際も、隣の市町まで行かないといけません。
隣の市から僕達の住む町の温泉に来られている方もおられます。
近隣市町にもそれぞれにコミュニティバスがあり、よくお見掛けします。
課題はたくさんあると思いますが、将来的には、隣り合う市町同士で連携してバスを乗り継いで、居住地以上に行動範囲を広げることが可能となったら理想的だと思いました。
先日、隣の市の市議会議員さん達と交流する機会に恵まれ、僕達の思いをお伝えしたところ賛同していただきました。「出来た暁にはどんどん利用していただきたい。」というお言葉もいただき、とても嬉しかったです。

僕達は、これからもコミュニティバスの発展に関心を持ち続け、その時その時の自分に何ができるのかを考えていきたいです。