ここではフランス、英国、インドの脱プラスチックに向けた取り組みについて1つずつ説明します
3.フランス
2016年から、小売業において、再生利用できない使い捨てのレジ袋が禁止されている。認められているのは再生利用可能な分厚いプラスチックの袋だけ。だが、この袋には「自然のなかに捨てるな。法律を守れ」と書かれている。これによりマルシャでも大量に使われていたこのレジ袋から紙袋、エコバッグ、カートでの買い物が当たり前の風潮となっている。市民の意識も変化している。例えば家から野菜や果物を入れるための袋を持ってきたり、小さい容器を持参してそこに買ったパスタやチーズを入れるようにしている。(マルシェの買い物客より) 2020年頃に行われた世論調査では、国民の88%が使い捨てプラスチック規制の規制に賛成している。2020年2月に新たに制定された「サーキュラーエコノミーの廃棄物防止法」により、使い捨てプラスチックからの脱却を大きく推進させる目標と方針を打ち出した。この法律では、2040年に使い捨てプラスチックの市場への投入を禁止することが長期的な目標として設定されている。さらに、2022年1月からすべての小売業において野菜と果物のプラスチック包装が原則として禁止されている。
5.英国
王室でもプラスチック製品の使用を禁止している。2020年10月からプラスチック製のストローやマドラーなどの供給が禁止された。2022年4月からは国内で製造または輸入されたプラスチック製包装材においてサイクル剤使用率が30%未満の場合に課税される「プラスチック製包装税」が導入された。
6.インド
2016年3月にプラスチック廃棄物管理規制を制定して以降、製造・流通・使用・処理において罰則や規制を設けるなど環境汚染対策に取り組んできた。2022年の7月に規制強化のために改定されたものは特に影響力が大きかった。1つ目は使い捨て用プラスチック製品(特定19品目)の生産や使用を禁止した。禁止対象となったのは、プラスチック棒を使用している綿棒、風船用プラスチック棒、キャンディー用の棒、装飾用ポリスチレン、皿、コップ、フォーク、スプーン、菓子の包装など。2つ目は持ち運び用プラスチック袋。これは使用後の回収率とリサイクル率向上を図るために一定以上の厚みの要件を課している。3つ目はプラスチックシート。プラスチックシートは原則として50ミクロン以上の厚みのあるものの生産・使用が禁止された。

