バイオマスとは何かを知ろう!
このページでは私達の研究に欠かせない「バイオマス」について専門的な情報も載せ、具体的に知ることができます。少しむずかしい内容もありますが、私達なりに簡単に解釈した部分もあるので、ぜひ見てみてください!また、このページに限らずともサイトの中で難しい意味を持つ言葉については右上の「その他」というタブにある「用語集」というところから意味を知ることができます。
1.バイオマスとは
バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石燃料を除いたもの」です。化石資源は地下から採掘していくと、いつかは枯渇してしまいます。しかし、植物は太陽と二酸化炭素があれば持続的にバイオマスを生み出すことができます。
このようなバイオマスを燃焼する際には二酸化炭素が排出されるため、一見すると環境に悪く感じるかもしれません。しかし、この際に排出される二酸化炭素は化石資源を燃焼させて出る二酸化炭素とは異なり、植物の成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素であるため、大気中の二酸化炭素をプラスマイナスゼロに抑えることができる*「カーボンニュートラル」*な資源と言われています。
2.バイオマスの種類と特徴
バイオマスはその状態によって(1)「廃棄物系バイオマス」、(2)「未利用バイオマス」、(3)「資源作物」の3つに分類されます。
(1)廃棄物系バイオマス…廃棄物系バイオマスとは生ゴミなどの食品廃棄物・家畜糞尿・下水汚泥・農業残渣・木質系廃棄物などの、本来廃棄物として扱われてきた生物由来の資源のことです。
(2)未利用バイオマス…未利用バイオマスとはこれまで廃棄されるだけだった*稲わらや麦わら*、もみがら、林地に残る伐採後の枝や葉など、農林業で発生する生物由来の資源のことで、燃料や素材として未活用だったものを指します。利用用途としては、バイオマス発電や*バイオ燃料*化、*堆肥*、炭、化学品原料、建築材料など多くの用途があります。
(3)資源作物…資源作物とは食用だけでなく、燃料、肥料、プラスチック原料などのエネルギー源や製品材料として利用されることを目的に栽培される作物のことです。利用用途としては、バイオ燃料やバイオディーゼル燃料、メタンガス、木質固形燃料などがあります。
廃棄物系バイオマス資源の利用用途
バイオマスには上で述べたような3つの種類があります。その中の廃棄物系バイオマスの利用用途について処理工程と一緒に紹介します。
1)飼料化技術…基本的には、脱脂・乾燥などによる低水分化が主体で、生ゴミを熱加工・乾燥処理等・油脂分調整により、粒状の飼料を生産する技術です。また、粒状ではなく液体状にするときには、資源化可能な食品廃棄物と水を混ぜて成分・水分調整を行い、液状にして豚に餌を与える技術を利用しています。もともと家畜飼料は輸入依存度が高く、飼料自給率は低い状況です。ここで飼料化技術を利用すると、飼料自給率の向上や国産飼料での畜産経営が可能になります。しかし、処理工程で異物混入が発生しやすく品質管理が難しい点が、デメリットです。

2)堆肥化技術…微生物などが生育やエネルギー代謝のために酸素を必要とする状態(好気性雰囲気下)で、微生物のはたらきを利用し、生ゴミを分解し、堆肥を生産する技術です。食品残渣を堆肥や肥料としてリサイクルすると、土壌が豊かになり美味しい農作物を育てられる点がメリットです。地域内で飲食店や農家、リサイクル事業などが連携し、リサイクル活動で作られた農作物を飲食店で使用すると、*循環型社会*の形成に貢献します。一方で、微生物で発酵させるための設備投資にコストがかかることや、農家たちの信頼を得られないと、使用されることが少なくなることがデメリットです。

出所)環境省「廃棄物系バイオマスの種類と利用用途」
3)エタノール化…食品廃棄物のうち、とうもろこし、麦などの穀物類、サツマイモ、ジャガイモなどのでんぷん質系と、サトウキビや甜菜などの糖質系を原料とし、微生物反応によりエタノールを精製する技術。石油などの化石燃料の代替として扱われ、燃やしたときに出る二酸化炭素は植物が吸収し、再放出したものなので、大気中の二酸化炭素が増えず、地球温暖化の防止につながります。また、ガソリンの消費量を減らし、原油高の高騰を緩和できることもメリットです。しかし、エタノール化の製造過程でコストがかかることや、食料との競合によりって食料となる作物の量が減少し、物価が高騰する恐れもあることがデメリットです。

出所)環境省「廃棄物系バイオマスの種類と利用用途」
4)固形燃料化(=RDF)…生ゴミやプラスチックなどのゴミを砕いて乾燥させ、成形して固形の燃料を製造する技術。廃棄物の再資源化・有効活用、化石燃料の代替によるコスト削減、カーボンニュートラルへの貢献などがメリットで挙げられる一方で、原料に含まれる不純物や有害ガスの発生リスク、原料の供給安定性や品質管理の難しさ、製造・保管時の発火・爆発事故の可能性、そして設備投資が必要となることがデメリットとして挙げられます。*RDF*

出所)環境省「廃棄物系バイオマスの種類と利用用途」
廃棄物系バイオマスの利用用途それぞれのメリット・デメリット
最後に、廃棄物系バイオマスの利用用途四種類についてのメリット・デメリットを簡単にまとめたものを紹介します。

