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 シャッタースピードは、重要な要素です。
 
 シャッターが開いている時間の長さをシャッタースピードといいます。シャッタースピードを速くすると、シャッターが開いてから閉じるまでの時間が短くなります。逆に、シャッタースピードを遅くすると、シャッターが開いている時間が長くなります。設定する際は、数字を大きくするとシャッタースピードが速くなり、数字を小さくするとシャッタースピードは遅くなります。.
 
 
 シャッタースピードが速いと動いている物体がピタリと止まっているような写真ができ、手ブレ、被写体ブレも少なくなります。シャッタースピードを遅くすると手ブレ、被写体ブレが起こりやすくなりますが、躍動感のある写真ができます。その場合は三脚を使って撮影するとブレの少ない写真を撮ることができます。ちなみにブレを防止したいときは、歩いている人は1/250秒以上、走っている人の場合は1/1000秒以上、車など早いものを撮るときには1/2000秒以上にするのが目安です。
 
 また、シャッタースピードが遅いとよりたくさんの光を集めることができるため、写真が明るくなります。逆にシャッタースピードが速いと集まる光が少ないため暗い写真ができ上がります。とても遅いスピードで動きのある写真を撮ろうと思ったら明るすぎて真っ白になってしまった、決定的な瞬間に出会ってシャッタースピードを速くして撮ったら真っ暗だった、ということも少なくありません。このシャッタースピードと明るさの関係を意識して写真を撮るのが面倒だという人は、上面にダイヤルをTvにしましょう。このダイヤルはシャッター優先モードといい、シャッタースピードを自分の好きな速さにすると、勝手に明るさを調節してくれるモードになっています。
 
 マクロ撮影など、レンズの焦点距離が長かったり、撮影距離が短くなると、手ブレや被写体ブレが目立ちやすくなります。ですので、より早めのシャッタースピードが必要になります。また、動く被写体が同じでも画面いっぱいに入れようと思ったら速いシャッタースピードが必要になりますし、被写体もすぐにフレームアウトしてしまうので注意が必要です。しかし、被写体がそれほど大きくなければ必要になるシャッタースピードも減ります。フレーム内に余白が多くなる分、被写体を追うことも多少楽になると思います。もし同じシャッタースピードで撮影したら被写体が大きい方が流れて写る度合いが大きくなります。
 
 
 動きの速い被写体をシャッタースピードを速くして撮影する場合は、被写体が速すぎてピントを自分で合わせて撮るということは難しいです。ですので、オートフォーカスというシャッターを半押しにすると自動的に被写体にピントを合わせてくれる機能を使うとピントが合っていなかったという失敗が減ります。 
 
シャッタースピードを使った撮影方法はたくさんあります。例えば、シャッタースピードの設定により人がジャンプして空中にいる状態の写真を撮るという方法です。シャッタースピードを1/1000秒以上の高速に設定し、広角レンズで大体ここに来るだろうという位置でピントを固定しておきます。カメラの高さは地面くらいの、なるべく空が多く映るような位置にすることをおすすめします。ジャンプして空中にいる人を撮ると、おかしな姿勢であったり、自分では意識していない思わぬ顔をしてしまうので、普段とは違った姿勢や表情を自然に撮影出来るのはおもしろいです。
 
 
 他にも、シャッタースピードを遅くして撮る技法に「流し撮り」というものがあります。流し撮りは、被写体の動くスピードとカメラを動かすスピードを同じにさせることで、被写体だけを写し止めて背景を流す技法です。この方法を使うと、被写体に動きを持たせることが出来ます。低速シャッターで流動感を出したいときには、雲りなど光量が少ない日などの薄暗いほうが条件としては好都合です。
 
 流し撮りの応用で「木流し」というものがあります。この技法は被写体とカメラの間に花や木を入れ、低速シャッターで撮影することで、臨場感や季節感、動感を出すことが出来ます。この技法を使うときは花越しに被写体が見えるくらいの状態から撮るといいでしょう。低速シャッターなので難しい技法ではあるのですが、ブレていても臨場感が出ていれば大丈夫です。低速で撮影するときにカメラを持ったままだと手ブレが起こってしまうので出来るだけ動きを出したいと思ったら三脚を使うことをおすすめします。
 
               
   
     
   
       
   
   
   
   
   
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