うなぎは未来に残せるか―うなぎの生態

そもそもうなぎとはどのような魚なのでしょうか。生物学的な観点からうなぎの生態について迫って行きます。

うなぎは未来に残せるか

うなぎの生態

概要


・うなぎの生態は謎に包まれている
・うなぎの減少は養殖では食い止められない...!?

うなぎとは日本で古くから食べられているウナギ科ウナギ属に属する魚類の総称であり、ウナギ属魚類には全部で19種類あります。そのうちの二種類であるニホンウナギとオオウナギが日本に生息しています。このサイトではうなぎを、普段私たちが食べている種であるニホンウナギと定義します。

ニホンウナギの写真
WEB魚図鑑より ニホンウナギの写真

一般的に魚は生まれたその場所で育つことが多いのですが、うなぎは成長する際に大きく海を循環します。そのため生態系を解明するのが難しくなっています。さらに、5月に訪れた東京大学大気海洋研究所によれば、うなぎは常に海の中に入るため、うなぎに電波を発信する機器をつけてもその電波をキャッチすることができず生態系は現在も多くの謎に包まれています。


うなぎの減少は養殖のうなぎを食べることで食い止められないの?

うなぎ漁獲量減少問題に対して、完全養殖を考える声が多くあります。実際、2010年には独立行政法人「水産研究センター」が悲願のうなぎ完全養殖を成功させました。しかしその大量生産は難しく、完全養殖うなぎは市場に出回っていないのが現実です。
現在の市場で出回っているうなぎのほとんどが養殖うなぎ、もしくは中国や台湾からの輸入品となっています。実際に千葉県船橋市のスーパーを回ったところ、国産の養殖うなぎ・中国産うなぎが売られていました。

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