「昆虫食」×「カーボンニュートラル」
◆カーボンニュートラルとは
カーボンニュートラルとは、現在排出されている温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにすることを意味します。排出を完全にゼロに抑えることは現実的に難しいため、排出せざるえなかった分については同じ量を「吸収」もしくは「除去」していくことで、実質的な排出量ゼロを実現するものです。
2024年4月現在、カーボンニュートラルを表明している国は146ヶ国(参考:経済産業省資源エネルギー庁「令和4年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2023)」)にのぼっており、世界の約3分の2がカーボンニュートラル実現を目指しています。このように世界でカーボンニュートラルに向けた動きが活発化されている背景には、気候変動による深刻な影響があります。
◆カーボンニュートラルの必要性
近年、温室効果ガスの排出により地球温暖化が進んでいます。地球温暖化が進むと海水や地面の温度が上がり、雨量が増加して気象災害が発生します。そのため、排出量を直ちに削減し、持続可能な経済社会をつくるためカーボンニュートラルの実現に向けて取り組む必要があります。
◆「昆虫食」×「SDGs」×「カーボンニュートラル」
○SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」
気候変動によって引き起こされる深刻な自然災害を軽減するための緊急対策講じる目標です。温室効果ガスの排出を原因とする気候変動を緩和しその影響を軽減することを目指すものです。
食用昆虫の養殖は環境負荷が少ないとされています。昆虫は変温動物で代謝量が低く、また、メタンガスをほとんど生成しないことなどから、牛と比較して昆虫は温室効果ガスの排出量がとても少なく環境負荷を抑えることができます。
そして、少量のエサ、少量の水で飼育が可能で、ワームは野菜くずなどのエサに含まれる水分のみで成長します。さらに、昆虫は発育速度が速く、高密度で飼育できるため、省スペースで飼育できます。家畜のような広い土地が必要なく飼育できるところも昆虫は優れていると考えます。このようにあらゆる面で昆虫は環境負荷を抑えることができます。