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「昆虫食」×「フードマイレージ」

◆フードマイレージとは

フードマイレージとは「food(食べ物)」と「mileage(輸送距離)」を組み合わせた言葉で、食料が運ばれた距離を表したものです。 食べ物は運送により世界中から私たちのもとに届けられますが、輸送時に二酸化炭素が排出され地球温暖化に影響を与えています。
フードマイレージは、運送量と距離を掛けて総合的に把握することで、輸送時に排出される二酸化炭素がどのくらい環境へ負荷を与えているのかを考える指標として使われています。

◆フードマイレージの値が意味するもの

フードマイレージの値の高さは、遠くの産地から食料を輸送していることを意味します。それは二酸化炭素や窒素酸化物の排出量増加に繋がり、環境負荷が大きくなります。
また、食料の安定供給の確保の面でもフードマイレージの値を小さくすることが重要になります。フードマイレージの値が高いと、事故や戦争があったときに輸入が途絶えたり、価格が高騰したりするリスクが大きくなります。

◆「昆虫食」×「SDGs」×「フードマイレージ」

○SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」
「持続可能な生産消費形態を確保する」ことを目標とし、限りある資源をできるだけ長く使える方法で生産し、責任を持って消費することを目指すものです。
世界では食料生産量の3分の1に当たる約13億トンの食料が毎年廃棄されています。(農林水産省HP「食品ロスの現状を知る」)遠くの産地から輸送された食料を捨ててしまうことはフードマイレージを増やすことになります。 コオロギなどの雑食性の昆虫の養殖には人が廃棄してしまうものをエサとして利用することができます。私たちは極力食品ロスの発生を抑えなければなりませんが、その中でも発生てしまった廃棄物をエサとして利用できる昆虫養殖は食品ロスの削減に大いに役立つのではないかと考えます。また、食品工場からの排出される廃棄してしまう加工副産物を回収し昆虫のエサとして再利用することもできるのではないかと考えます。



○SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」
気候変動によって引き起こされる深刻な自然災害を軽減するための緊急対策講じる目標です。温室効果ガスの排出を原因とする気候変動を緩和し、その影響を軽減することを目指すものです。
フードマイレージを減らすことは温室効果ガスの排出を減らすことに繋がります。それには生産地と消費者の距離が近く、輸送距離が短い「地産地消」を心がけることが大切です。 食用昆虫の養殖は、短期間で飼育でき、飼育に場所を取らないため広い場所が必要なく、場所を問わずに養殖が行えるため、フードマイレージを抑えることができます。

○SDGs目標2「飢餓をゼロに」
「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進すること」を目標とし、持続可能な食料生産を実現することを目指すものです。
フードマイレージの値が高いと有事の際に輸入が途絶えるなどのリスクがありますが、輸入に頼らない自国での生産によりフードマイレージの値を小さくでき、それによって食の安定供給が実現します。食用昆虫の養殖は比較的容易で、土地や天候に左右されることなく行うことができるため、世界のどの地域でも飼育が可能ではないかと考えました。自国で飼育し生産できれば食の安定供給に繋がり、食の安定供給は飢餓を終わらせることに繋がります。

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