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「昆虫食」×「宗教」

◆宗教の食事戒律

世界にはさまざまな宗教があり、それぞれが特有の食事戒律を持っています。

○イスラム教
イスラム教徒は宗教が生活の土台となっており、「ハラーム」(禁じられているもの)と「ハラール」(許されているもの)が存在します。特に豚肉は完全な排除が求められ、ソースやスープに豚エキスが使用されていないか、調理油にラードが使用されていないかなど細かく確認します。また、豚は食べることだけではなく見ることも嫌悪する人が多いです。さらに、 宗教上の教義で禁じられているわけではありませんが昆虫類は嫌悪感を示されます。

○仏教
仏教徒は特有の嗜好は特にみられず、一般には「殺生すること」を慎む意識がありますが、肉食をする人も多くいます。

○キリスト教
キリスト教では基本的に食に関する禁止事項はほとんどありません。キリスト教の一部の分派であるセブンスデー・アドベンチスト教会は肉全般を禁止とし菜食を推奨しています。

○ユダヤ教
ユダヤ教徒は宗教が生活の土台となっており個人の宗教や信条を遵守する傾向が強いです。「カシュルート」と呼ばれる食事規程があり、「コーシェル」と呼ばれる食べてよいものと食べてはいけないものが厳格に区別されています。肉は、豚、ウサギ、馬が避けられ、肉と乳製品の組合せも避けられます。ユダヤ教の聖典ではほとんどの昆虫類を食べることが禁じられています。

○ヒンドゥー教
ヒンドゥー教では「口に入れる食材」、「食事の食べ方」(誰と一緒に食べるかなど)、「食べる時間や時期」など厳格な食事の規制事項があります。牛は神聖な動物として崇拝され、牛を食べることは禁忌とされています。また、豚は不浄な動物とされ基本的に食べることはありません。

○ジャイナ教
インドの宗教の一つであり、ジャイナ教徒はインド以外の国にはほとんど存在しません。不殺生を教義で重要視しているため、日常生活であらゆる生物(動物、植物)を殺したり傷つけたりしないように細心の注意を払っています。そのため、肉類、魚介類を含む一切の肉食が禁止されています。
(参考:国土交通省「多様な食文化・食習慣を有する外国人客への対応マニュアル」)

◆「バッタ」×「宗教」

宗教によっては虫を食べることを禁じていますが、バッタ類に関しては宗教的禁忌がとても少ないです。そのため、バッタ類は宗教の戒律を超えて世界の多くの人が食べることができます。

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