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納豆

納豆って何?

 納豆を日本人が最初に作り始めたのは室町時代からと言われていたり、平安時代からと言われたり説が色々あります。
 しかし、歴史は深い事に変わりはなく、優れた栄養食品として長い間、味噌と共に大豆の二大発酵食品として現在では約70万トンが一年間で生産されるくらい日本の食生活に欠かせないものとなりました。
大豆を納豆にするための納豆菌は枯草菌の一種ですが、普通の枯草菌とは違い、納豆菌はビオチンと呼ばれる脂肪酸を作るのに必要な補酵素のビタミンがないと育つことができません。
 また、納豆菌はタンパク質を分解する酵素を多く分泌するので納豆は消化しやすい食品なのです。

納豆の製造方法

 藁苞と呼ばれる藁を束ねた物に蒸した大豆を包み、40℃くらいに保温して約一日おきます。高温なので雑菌などは死滅をしてしまいます。
しかし納豆菌の胞子は耐熱のため、菌自体は死滅するけれども胞子だけが生き残り増殖します。
こうして納豆菌が増殖して発酵が起り、納豆ができあがります。
 また、納豆菌はプロテアーゼと呼ばれる酵素を分泌するので風味を与えると共に糸を引く成分を作るのです。

納豆

納豆を臭いと感じる人、感じない人

 納豆って臭いから嫌い! これを読んでいる人にもそういう人は多いと思います。
しかし、日本人より外人の方が納豆を嫌いと言う人がはるかに多く、ニュースでたまにやっている街頭インタビューなどでも嫌いな日本食は? と聞かれた外人は納豆!と答える人がほとんどです。何故なのでしょう?

 人の味覚はだいたい12歳になる頃までには決定し、このころまでに食べたものはおいしいと感じやすく、一度も食べたことのないものに対しては不気味に思うことがあります。
アラスカのキビヤックなどと同じように納豆も不気味に思われる食べ物の一種です。

 だから12歳までに一度も納豆を食べたことのない外国人には納豆が臭くて苦手と言う人が多くいるのですね。

納豆を沢山混ぜるとおいしいは本当?

 納豆のねばねば成分はグルタミン酸とフルクタンと呼ばれる成分からできています。
その内のグルタミン酸はうま味成分のひとつです。
だから納豆をかきまぜればかきまぜるほどねばねばする。
つまりはうま味成分が増えるということでおいしくなるのです。