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バイオ医療とお金

みなさんは治療効果がとても良くても、医療費が高ーい医療を積極的に受けてみようと思いますか。多くの方が コストの問題で断念するでしょう。やはりバイオ医療が皆さんに届くためにはお金の問題も考えなければなりません。 バイオ医薬品は従来の医薬品より効果が高く、副作用が少ないことから、注目されているバイオ医療の一分野となっています。 しかし、バイオ医薬品は「非常に高額」です。理由としてはその製造過程や材料の価格があげられます。
バイオ医薬品は効果こそ高いけれどもとても高い。どうすればこの問題を解決することができるのでしょう?

バイオ医薬品が少し安くなる「バイオシミラー」

バイオ医薬品を低価格で使える方法として、ジェネリック版の 「バイオシミラー」というものが挙げられます。バイオの“シミラー“は、英語で”Similar”(似ている)の意味でバイオ医薬品(先行バイオ医薬品)の特許が満了した後、 その医薬品を開発した会社以外の会社が同等の品質、安全性、有効性を満たし、製造・販売するものです。 バイオ医薬品は製造工程の違いの影響が受けやすいことから、バイオシミラー製造の際は、厳正な審査が必要です。 バイオシミラーが普及することによって、バイオ医薬品に手を出しやすくなると期待されています。

バイオシミラーの課題

バイオシミラーはバイオ医薬品と比べて安くなることに違いはありませんが、従来の医薬品のジェネリック医薬品と違ってバイオ医薬品は製造が難しいのです。 従来の化学的に作られた医薬品は合成が容易で医薬品の「レシピ」が手に入れば良いのですが、仮にバイオ医薬品の「レシピ」が手に入ったとしても それをつくる「技術」が同時に必要となり、製造にかなりのコストがかかってしまいます。バイオシミラーはあまり安くならないというのが現状です。

参考文献 書籍

  • ゲノム編集の光と闇-人類の未来に何をもたらすのか)
    (青野由利 ちくま新書・2019年 2月10日)
  • マンガでわかるゲノム医学
    (水島-菅野純子 著 羊土社・2018年 8月5日)

バイオ医療は現在はとても高額ですが、今後の技術の発展でより容易に医療を受けやすくなることを期待しましょう。

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