海水淡水化技術:多重効用法
多重効用法とは
多重効用法とは多数の蒸発室(缶)を並べて淡水化を進めていく方法のことです。1つ目の缶で海水を加熱し、そこで発生した蒸気を次の缶の加熱蒸気として使用し、これを繰り返して蒸発させるという方法です。下の図がイメージです。
缶には、伝熱面の配置と形状などの違いによって水平伝熱管式、垂直伝熱管式、プレート式などがあります。
多重効用法のメリット・デメリット
- 多重効用法のメリット
- 1度に大量の淡水を作ることができる
- 淡水の塩分濃度が工業用水として使えるほど低い
- 低濃度廃液や排水を減らせる
- 蒸気の消費量を減らせる
→通常の蒸発法の3分の1以下! - コンパクトで低コストな機械
- 多重効用法のデメリット
- 化石燃料を大量に燃やす
→地球温暖化が進んでしまう
参考文献
製品ができるまで 煮詰める(濃縮工程) | 新光糖業株式会社
参照:2023.10.19