濃縮水利用の研究
濃縮水問題
海水淡水化技術の最大のデメリットである、濃縮水問題。
この濃縮水問題を解決しようと日々研究が行われていますが、その解決方法が、MITの研究者達によって発表されました。
使用されるのはなんと水酸化ナトリウムのみ!
ここから水酸化ナトリウムでどうやって濃縮水問題を解決するのか、詳しく説明していきます。
水酸化ナトリウムの利用方法
淡水化によって残った濃縮水には金属や様々な化学物質が含まれていることは最初に説明したとおりです。
それらの中には、海水淡水化をより効率的に行うことのできる物質もいくつか含まれています。
その代表例が水酸化ナトリウムです。
苛性ソーダと言われる水酸化ナトリウムは、海水淡水化の処理をする前に使われます。
水酸化ナトリウムによって海水の酸性度が変わり、淡水化に使用されるRO膜のファウリング防止に役立てることができます。
ファウリングとは、各水処理膜を使用した水処理システムにおいて、被処理水中に含まれる有機物や微生物などの汚れ成分が膜に付着し堆積して膜が汚染される現象のことを指します。このファウリングは、プラントの運転停止や故障の大きな原因となります。
このように濃縮水に含まれる物質を有効活用していくことによって、濃縮水は減少していき、どんどん解決に向かっていくのではないかと期待されています。
参考文献
水ビジネス・ジャーナル〜淡水化の廃液を資源として有効利用〜
参照:2024.1.3
WaterTS〜海水淡水化廃棄物を有用な資源に変える〜
参照:2024.1.3
海水資源に関する研究の歩み
参照:2024.1.3