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モビリティを日本語に訳すと「移動性」「流動性」という意味です。電動で楽に移動する手段として車や電車、バスなどの交通手段をはじめ、電動キックボード、シニアカーや電動車椅子、みなさんが身近なものでいうと電動アシスト付き自転車も含まれます。それぞれの移動のニーズに応えるために、AIを活用した新しい交通サービスも導入されてきています。
超小型モビリティとは、自動車よりもコンパクトで小回りが利き、環境に配慮された性能を持つ、1~2人乗りの車両です。地域内での手軽な移動手段として活用されます。
~超小型モビリティの区分~
超小型モビリティは、その大きさや定格出力によって、第一種原動機付自転車、軽自動車(型式指定車)、軽自動車(認定車)の3つの区分に分類されます。
| 項目 | 第一種原動機付自転車 (ミニカー) |
超小型モビリティ (型式指定車) |
超小型モビリティ (認定車) |
軽自動車 | 普通自動車 (小型自動車) |
|---|---|---|---|---|---|
| 最高速度 | 60km/h (道路交通法) |
構造上60km/h | 個別の制限付与 | 構造上の制限なし | 構造上の制限なし |
| 定格出力 | 0.6kW以下 | 0.6kW以下 | 0.6kW超~8.0kW | 0.6kW超 | 0.6kW超 |
| 長さ | 2.5m以下 | 2.5m以下 | 3.4m以下 | 3.4m以下 | 12m以下 (4.7m以下) |
| 幅 | 1.3m以下 | 1.3m以下 | 1.48m以下 | 1.48m以下 | 2.5m以下 (1.7m以下) |
| 高さ | 2.0m以下 | 2.0m以下 | 2.0m以下 | 2.0m以下 | 3.8m以下 (2.0m以下) |
(テーブルの項目にマウスを乗せると、その部分が大きくなります)
(国土交通省「超小型モビリティの区分」をもとに作成)
ミニカーや超小型モビリティでも普通免許を取得していないと運転することができません。ミニカーについては、第一種原動付き自転車と同じ扱いになるため、車検
車両の保安のため、法律に基づいて
受ける自動車の検査のことや車庫証明
自動車の保管場所が確保されている
ことを証明する書類のことなどは必要なく、維持コストを抑えられるのがメリットです。
平成25年1月に国土交通省が創設した「超小型モビリティ認定制度」により、使用上の条件を付した上で、安全性を低下することなく、公道走行が可能になりました。
安全確保のための使用上の条件としては
1)高速道路等を走行しないこと
2)地方公共団体等の了解の下、その指定する地域において運行されること
3)使用者への講習が行われること
4)使用者の特定、管理が適切に行われること
これにより、大きさや性能に関する基準が少し緩和されて、安全性と環境性能を保ちながら、特定の地域で公道を走れるようになっています。
・シニアカー・・・三輪または四輪の電動で動く乗り物で、道路交通法では歩行者として扱われます。そのため、運転免許を持っていなくても利用することができます。平均的な走行距離は20〜30kmで、速度はおおよそ時速1〜6kmほどです。
・電動アシスト自転車・・・モーターのアシスト機能が付いた自転車で、免許なしで乗れます。坂道でも平地と同じくらいの力で楽に登れますが、時速10kmを超えるとアシストの割合が減ります。
e-FREE・・・自転車とバイクの良いところを組み合わせた次世代の乗り物で、特定小型原動機付自転車に分類されます。16歳以上であれば免許なしで車道を走ることができ、モードを切り替えることで歩道も走行可能です。
・電動キックボードと電動バイク・・・特定小型原動機付自転車に分類される電動キックボードや電動バイクは、2023年7月1日の道路交通法改正により、16歳以上であれば運転免許が不要になりました。さらに、ヘルメットの着用は推奨されていますが義務ではありません。
免許を必要としないモビリティは、幅広い多様性があります。屋内、屋外問わず使用できます。家の中でも使えるため、高齢者や体が不自由な人に対して、屋内での移動がより快適になります。具体的には、ベッドや椅子から車椅子に移るときに楽に使えて、介助する人の負担も減り、介護が必要な人も自分で動ける範囲が広がり、家族や介助する人の負担が減ることにもつながります。屋外で使用する場合は、日常の移動手段としてはもちろん、観光地などでもレンタルなど使えるので、長い距離を歩くのが難しい人でも観光を楽しことができます。さらに多くの人が利用しやすくなることで、観光地の活性化にもつながり、地域の魅力をより多くの人に体験してもらう機会が広がります。
多くの企業や大学がこのモビリティの開発を進めていて、これからもっと便利で多くの人に役立つものになることが期待されています。
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(チームメンバーが撮影)
~企業様紹介~
株式会社テムザックは、日本で数少ないサービスロボットの開発・製造・販売を専業とするロボットメーカーです。社会に役立つ意味のあるロボット【WORKROID
株式会社テムザックが開発した
ロボットの名称】の開発をミッションとし、これまでに、受付・案内ロボットを皮切りに、医療、レスキュー、警備、モビリティ、農業、建築など多岐にわたる分野で活躍するWORKROID
株式会社テムザックが開発した
ロボットの名称を開発されています。
上記は、テムザックが開発されたスマートモビリティ『RODEM(ロデム)』です。デンマークの福祉国家における実証実験を通じ、少子高齢社会の中で誰もが暮らしやすい社会を目指して、スマートモビリティを活用した新たな生活支援技術が開発されました。スマートフォンでの遠隔操作が可能で、ジョイスティック
ロボット操作などで使われる入力
デバイスで、棒状の形状を持ち、
上下左右に動かして機器の動きを
制御します
で簡単に操作ができます。
私たちは、動作解析を通じて通信技術を活用し、遠隔操作が可能な『スマートモビリティRODEM(ロデム)』に興味を持ちました。
テムザックのスマートモビリティ「RODEM(ロデム)」を開発された背景を教えてください
日本では少子高齢化が進む中で、日常生活や移動に困難を感じる高齢者や、身体に障がいを持つ方々がよりアクティブ
積極的に生活できるよう支援したいという強い思いがありました。また、介護や移動支援の現場で人手不足が深刻化している現状も背景にあります。こうした社会的課題に応えるため、10年ほど前にNTTドコモとテムザックが共同研究開発を行い、自立移動が可能で安全に利用できる次世代のスマートモビリティを開発しました。高齢者や障がいのある方が、屋内外を問わずベッドからスムーズに移乗でき、社会活動への参加や移動を支援することで、日常生活の負担軽減と自立をサポートしたいと考えました。
人によって体重や身長が違いますが、幅広い方に使っていただくためにどのような工夫がされておりますか?
幅広い方に対応するため、体重150kgまで対応可能なRODEM(ロデム)を開発しました。座面の高さを調整することができるため、身長に関わらず多くの方々が利用でき、ベッドからの移乗もスムーズに行えます。デンマークでの実証実験では、日本人よりも体格の大きな方が多かったため、幅広い方に利用していただくために設計致しました。
RODEM(ロデム)を使用する際に坂道や段差などは対応可能でしょうか?
また、どのような工夫がされておりますでしょうか?
段差乗り越えが5cm、登坂力が6度になり、モビリティの基準はクリアしております。RODEM(ロデム)は足回りに工夫がされており、より小回りが利くようになっております。
どのくらいの距離を移動できますか?
坂道やバッテリーの状態などによって使用可能距離は変わりますが、一般的には約15キロメートル程度となります。現在、東京ミッドタウン八重洲で日本橋ガイドツアーにRODEM(ロデム)を活用しており、このツアーは約2キロメートルの距離を約1.5時間で、外国人の方にも楽しんでいただいています。
RODEM(ロデム)を実際に開発されて感じたことや、使われた方にどのような評価が得られたのか教えていただけますか?
福祉先進国として知られるデンマークで実際に高齢者の方に実証実験を行いました。デンマークの介護職員は、高齢者に「もっと歩きましょう」「もっと動きましょう」と促し、体力や残存機能 病気やけがで障害を負った人の、まだできることを指す。介護では、『できること』と『できないこと』を見極め、残された能力を守り、伸ばす支援のことを最大限に活用させることを重視されています。この姿勢は、日本人の感覚からすると「そこまでやってもらうの?」と思うほどの積極性を感じましたが、実証実験を経て、RODEM(ロデム)は電動車椅子をベースにしながらも、まるで電動バイクに乗っているかのようなアクティブ 積極的な感覚を提供でき、その結果として認知症予防にもつながると感じています。また、通常の車椅子では介助者と利用者の目線が合わず、利用者が介助者に見下ろされている感覚があると聞きますが、RODEM(ロデム)は座面の高さを調整できるため、介助者と変わらない目線でコミュニケーションが取れる点も評価いただいております。
搭乗時のバイタルデータ
脈拍、血圧、体温など
人体から取得できる生体情報のことやクラウドの連携
インターネットを通じて、必要な時に必要な分だけサービスを利用する方法によるアプリケーションはどのような場面で活用されますか?
RODEM(ロデム)にはクラウドの連携
インターネットを通じて、必要な時に必要な分だけサービスを利用する方法の機能は含まれていませんが、数年前には丸の内でタブレットを用いたAR
現実の景色にコンピュータが作った情報を
重ねて見せる技術観光の実証実験を行いました。さらに、デンマークでの実証実験では、介護施設の入居者の基礎データやバイタルデータを活用し、個々の利用者に応じた速度設定(例:この方は2キロ、この方は4キロまで)の実証実験も行いました。今後は、これらの連携をさらに進めていきたいと考えています。
私たちは、未来社会においてRODEM(ロデム)が移動や日常生活を便利にし、さまざまな人々に幅広く利用される重要な役割を果たすと考えています。今後、RODEM(ロデム)をどのように進化させていく予定でしょうか?
今のRODEM(ロデム)が少し大きめのため、日本の介護施設に導入するためにはもう少しコンパクトにする必要性があると考えており、現在もう少し小さいRODEM(ロデム)を開発しています。それと屋内や屋外問わず、トイレの便座の目の前にRODEM(ロデム)をつけ、その場でぐるっと回って便座にスムーズに滑り込むことができるようにしたいと考えています。
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モビリティは動作解析を通じて形を変えて、さまざまな分野で活躍していることを知りました。この革新的な技術を活用することで、多くの人が自由に移動できる未来社会が実現可能であると感じました。特に高齢化社会においては、屋外、屋内問わず移動手段としての重要性が増し、観光地をはじめとするさまざまな分野での活用が期待されています。モビリティの進化が、より豊かで便利な未来社会を築く可能性が広がっていると考えます。
参照日:2024.10.30
株式会社テムザック「TRANS-ROID モビリティ」
参照日:2024.10.30
参照日:2024.10.31
国土交通省「超小型モビリティについて」
参照日:2024.10.31
「高齢者の移動手段は何がある?免許返納後も自由で健康な生活を送ろう」
参照日:2024.10.31
「電動キックボードが免許不要に!2023年7月の法改正について紹介」
参照日:2024.10.31
「走行について」
参照日:2024.10.31
参照日:2024.10.31
「電動スクーターと電動キックボードの違いは?ルール・区分について紹介! 」