農研機構様
正式名称は、「国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構」です。
日本の農業と食品産業の発展のために基礎から応用まで幅広い分野で研究開発を行っている日本最大の研究機関です。
研究開発の成果を社会に実装するために、全国各地に研究拠点を配置して、国、都道府県、大学、企業との共同研究や技術移転活動、農業生産者や消費者への成果紹介を積極的に行っています。
インタビューの経緯
再生栽培という技術が稲の再生二期作に活かされています。
再生二期作の技術が開発された目的などの詳しいことを知るために、農研機構さんにインタビューをしました。
再生二期作とは
農研機構は「にじのきらめき」という米の品種を新たに開発しました。この品種の特徴は高温耐性に優れている「なつほのか」と極良食味の「北陸223号」を交配しています。そのため、高温でも高品質な米を生育することができ、かつ大粒であります。この品種で再生二期作を行う技術を農研機構が発表しました。
再生二期作とは、収穫後の切り株から発生するひこばえ(再び生えてくる若い芽)を栽培し収穫することです。通常の二期作は二期作目の稲の育苗や移植が必要ですが、再生二期栽培はそれが不要であるため、生産コストの削減や増収を見込むことができます。
インタビュー
質問1
再生栽培はどのように社会に活かされると思いますか?
回答1
水稲の再生二期作は、通常の二期作で行われる二期作目の苗箱播種・育苗や耕起・代掻き・移植に係る物財費や労働費が不要な上、適切な管理を行うことで通常の一期作に比べて増収も可能なため、生産量当たりの生産コストの削減が期待され、米の生産者・流通業者・消費者にメリットがあると考えられます。
質問2
米の再生二期作はどのように開発されたのでしょうか、またどのようなことを目的としているのでしょうか?
回答2
今から20年以上も前になりますが、当時、地球温暖化による気温の上昇の影響で米の品質や収量が低下することが問題となってきていましたので、逆に今後の気温の上昇を利用することはできないかと考えていました。その際、気温が上昇するということは、秋の収穫時の気温も高くなって、収穫後の切株から再生してくる稲をもう一度収穫する再生二期作に国内の広い地域で取り組めるようになると思って研究を始めました。目的は、多収穫を通じた低コスト生産技術の開発です。
質問3
再生栽培をどのようにしたら広めることができるでしょうか?
回答3
プレスリリース、講演会や現地検討会等通じた技術情報発信や、報道機関からの取材への対応を通じた技術情報発信を行うことにより、普及することができると考えています。
まとめ
再生二期作は通常の二期作とは異なり、手間もコストも軽減することができるとわかりました。
この品種は高温耐性がある品種と味が良い品種を掛け合わせて開発されたものであるため、農業生産者にもメリットが大きいと感じました。地球温暖化によって早い時期に苗を植えて、遅い時期に収穫することが可能になり、地球温暖化とうまく付き合っていかなければならない現代に必要な技術だと思いました。
最近ではニュースや新聞でも取り上げられるようになり、米の生産者たちにもこの技術をぜひ知って活用していただきたいと思いました。
再生栽培の技術を農業に応用した再生二期栽培は、植物の再生力を活かした持続可能な栽培方法としてますます注目されてきています。
インタビューにご協力いただいた農研機構様、ありがとうございました。