Let's
~お茶を知る・飲む・考える~

お茶の淹れ方

最初に決めること

お茶を入れるときにはまず、茶碗数、茶量、湯の温度、浸出時間を決めます。このことはお茶の種類や飲む人数によって量や時間が変わります。例として、玉露とかぶせ茶の茶碗数、茶量、湯の温度、浸出時間を載せます。(玉露とかぶせ茶の茶碗数、茶量、湯の温度、浸出時間は同じ)

茶碗数 茶量 湯の温度 浸出時間
3 10g 約60℃ 2分

入れる手順

お茶を入れる手順も、お茶の種類によってある手順がなかったり、大きく違います。例として挙げた玉露のお茶を入れる手順は、お湯を冷ます→お湯を注ぐ→お湯を冷ます→茶葉を入れる→お湯を注ぐ→お茶をつぐ、です。
お湯を注ぐ、お茶をつぐなどの注ぐ、つぐ工程が三つもあるのは、一番最初のお湯を注ぐは、湯冷ましにお湯を入れ湯冷ましする工程で、二番目のお湯を注ぐは茶碗のお湯を急須に注いでお茶が出るのを待つ工程で、最後のお茶をつぐは、茶葉を入れた急須のお茶を人数の茶碗に移す工程です。これら工程はこだわられており、たとえば、最後のお茶をつぐ工程では温度を35~40℃にするとお茶ををおいしく味わうことができるなど、とても工夫され、よく考えられて作られています。
次にもう一つ例に挙げたお茶の、かぶせ茶を入れるときの手順は、お湯を冷ます→お湯を冷ます→茶葉を入れる→お茶を注ぐ→お茶をつぐ、です。
この時お湯を冷ます工程が最初に二つあるのは、一番最初の工程は、急須にお湯を入れ冷ます工程で、二番目の工程は、急須のお湯を人数分の茶碗に入れる工程だからです。
この時、玉露とかぶせ茶のお茶を入れる工程を見てみると、玉露ではお湯を注ぐ工程があり、かぶせ茶にはお湯を注ぐ工程がないのです。

入れる手順の違い

入れる手順でも話した、お茶の種類によって手順に違いがあることは、お茶のうま味などの味に関係があります。
例えば、例で挙げた玉露にはお湯を注ぐ工程があり、かぶせ茶にはないというのは、お湯を注ぐ工程の湯冷ましでお湯を冷ます、という工程がなくなるため、お茶の温度をより高く保つことができます。
そのためお茶の苦み渋味が強くなります。お茶はお湯の温度で味が変わり、お茶の温度が高ければ高いほど苦み渋味が強くなり、低ければ低いほどうま味、甘味が強くなります。
そのため、苦み渋味があるお茶を飲みたいときは、お茶を注ぐという工程をなるべくなくしてお茶の温度を高く保ったり、うま味、甘味のあるお茶を飲みたいときはお茶を継ぐ工程を多くしたり、お湯を冷ます時間を長くしたりするとうま味、甘味のあるお茶ができます。

その他のお茶の入れ方

その他にも、アイスポッドにティーバックを入れる、ティーバックを絞る、取り除くなどの工程で、色も香りも涼しげで、渋味も少ないさわやかな夏にも飲みやすい冷たいお茶が作れたり、茶葉を入れる、お湯を注ぐ、お茶を注ぐ、という工程でポットと急須、茶葉を使った簡単に作れる、おいしいお茶が作れたりします。
また、このお茶も少し工程を変えるだけで自分好みのお茶が作れます。このように、お茶を入れる手順を少し変えたりするだけで、風味や味を変えて自分好みのお茶を作ったりすることができます。